情報化社会なのに工業化社会の仕組みを引きずっているっておかしくないですか?
2025年5月7日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
まずはこの写真をご覧ください。
ここは、どこ?
アメリカです。
朝の通勤風景です。
うしろに大きな建物が見えますが、
これはフォードの自動車組み立て工場です。
1000人、2000人規模の人たちがこの工場に出社し、
「みな」が同じことを
「同じ時間」内に
「効率的に」行っていました。
まさに
『ザ・工業化社会』の縮図のような風景。
実はこの写真、
1915年のものです・・。
この写真を見ると、わたしは、
〇 学校の教室や、
〇 会社の朝礼を、思い起こしてしまいます。
本当はこれらも「ザ・工業化社会」の遺物ではないでしょうか?
この100年余り、
私たちはずっと
学生であれ、
会社員であれ、
「ひとつの正解」にたどり着こうと、
「一緒」に
「共通のレール」を走ってきたような気がします。
わたしは、昨今のFIRE(経済的自立・早期リタイア)のムーブメントの裏には、ひとつのアンチテーゼが隠されている気がします。
それは、
「いい加減、働き方とか生き方とか、もっと多様に柔軟にしようよ!」
というメッセージです。
あいも変わらず集団で
みな一緒の「ひとつの正解」を掲げ、
それに邁進させようとする姿勢の『企業』(学校)に愛想が尽き、
こんなところ早く辞めてしまおう、
自由になろうという意思表明を行っている一現象が FIRE ではないでしょうか?
かつては、
学校、企業という『組織』に属してこそ、
〇誰かに認められている感覚
〇自分が何かを達成できているという感覚
を得ることが出来ました。
今は高度なテクノロジーを用いて、
一人ひとりが自ら『発信者』『受信者』となることができる時代です。
(「所属欲求」も「承認欲求」もある程度満たすことが可能になっています)
また、会社、学校以外の、
緩い柔軟なつながりを可能にする場所(サードプレイス的)がさまざま存在します。
たとえば
今の収入の半分程度になる形で「仕事」は続けて、
いっぽうで自分なりの「副業」も育てていく。
こういう「生き方」「働き方」が、もっと是認されるべきでしょう。
パートナーが向こう5年間、
時短で働くあいだ(週25時間)
いっぽうのパートナーがフルタイムで働く。
もちろんOKでしょう。
いったん早期リタイアしたが、
3年くらい経ってからまた違う仕事に従事する。
こういう「働き方」も(もちろん)アリでしょう。
人生の時間が長くなると、
本質的な「変化の波」を
2回も3回も受けることになるわけで、
(それに合わせて)
セカンドキャリアどころか、
3番目、4番目のキャリアを持つこともあり得るわけで・・。
AIがこれから社会の隅々にまで浸透し、
「週休3日や週休4日」が現実になってくれば、
働くことの「意味」や「概念」も大きく違ってくるはずです。
冒頭の、自動車組み立て工場の写真に戻ってみましょう。
みな一緒に、
長時間縛り付けておかなくては「生産性」が上がらないと考える企業なんて、
まさに昭和の遺物だと思いませんか?
『働き手』のほうも、
時間拘束され、
その苦役の対価として給料をもらうのではなく、
自分のポテンシャルを高め、自分が為した成果に対して報酬をもらうという
意識転換が必要になってくるでしょう。
これから個々人の「働き方」は劇的に変わるはずです。
ということで、当クリニックも『週休3日制』に移行いたしました。
実働時間は減りますが、サービスの質は変わりません。
今後とも、どうぞよろしくお願いいたします。
カテゴリ:100年ライフプラン, 業務連絡