売らない、(つみたて)止めない、落ち込まない!
2025年4月7日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
想定外の、
大きなクラッシュに遭遇してしまうと、
いとも簡単に、理性が感情に飲み込まれてしまいます。
いわゆる『パニック』に陥ってしまうのです。
ひとつだけ確認。
資産管理アプリとか開かないほうがよいです。―
かつてわたしも
自分の感情の起伏に
自分自身が支配されるような感覚を味わいました。
(2008年のリーマンショック時。)
もう、心臓がバクバク鳴っていました。
ところで
今目の前で起きている現象を
理路整然と理解するためには、
根っこの部分から、
あなたが
「あなた自身」を支えてあげる必要があります。
ひとつ確認させてください。
(たとえ株式市場が暴落に至っても)
・別に明日から飢えてしまうわけではありません
・今のところお仕事もあって、収入もあります
(このような市場のクラッシュを)
歴史の一端として「学び」に換えてみる気持ちはありますか?
・もし、YESなら
なるだけ目の前の事象を『客観化』して見る必要があります。
まず、もっとも大切なこと。
〇株式市場というところは毎年下がります。
毎年「マイナス」になっているのです。
上図が示していること。
それは、
S&P500という『株価指数』では
1%程度のマイナスは毎年起こり、
5%程度の下落は1.1年に一度起こり、
20%の下落も4年に一度は起こり、
25%の下落も5年に一度は起こり、
何なら30%の暴落は10年に一度は経験するものだ、と伝えています。
この大きなメガトレンドは、これまでも、そしてこれからも、変わることがありません。
この、
株価指数(市場の平均値)が
毎年「マイナス」になっているという事実は案外重要です。
ふつう株価指数という物差しは、
「1年間」のトータルの成績として、
プラスだった? マイナスだった?
という確認のしかたをします。
でも、
去年(2024年)もそうでしたが、
1年間を通じて、
年間リターンを算出すると「+25%」だったものが、
2024年の
1年間の中身をつぶさに観察してみると、
マイナスになる『局面』もたしかに存在していて、
―これを英語では Intra-Year Decline という言い方をします。―
1年間で
もっとも下がってしまった瞬間ベースでは、
昨年(2024年)さえ、
マイナス8.5%になっているのです。
私たちは株式インデックスファンドを通じて
『株式市場』というところと対峙していますが、
毎年、毎年、一時的にマイナスになる特性を持ちます。
(マーケットという所が)いかに傍若で、
わがままで、
気まぐれな「投資対象」であるかがお分かりいただけますか?
関西弁でいうところの、
株式市場 = けったいな生き物
なのです。
このような
不確実性(リスク)満載の『生き物』と、根気よく付き合い続けるからこそ、
預貯金などでは実現できない収益が期待できるわけです。
一筋縄ではいきません。
投資はしんどいものです。
でも、これが真実なのです。
ちなみに、
このような冷酷な?『レッスン』を経ていない投資家は存在しません。
最後に、
水瀬ケンイチさんの言葉を。
インデックス投資家の仕事は
売りたくなった時に我慢すること。
カテゴリ:投資家の感情リスク