インデックス投資全般

2000年4月5日、インデックス革命成る

2025年4月6日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

 

1970年代に、
まったく無名の
ヘンテコなロゴのシューズが出てきて、

 

「なんかダサい」
「これは流行らないよね」

と思っていたら、

いつの間にか
知名度・売上高ともにトップになったというのは「NIKE」というシューズメーカーの話です。

 

 

こんにち、
「インデックスファンド」という名称はふつうに見聞きしますが、1970年代は間違いなくまったくの「無名」でした。

 

 

 

 

 

1976年、
バンガード社が
世界で初めて個人向けインデックスファンドを設定した際、

 

当時のフィデリティインベストメント社長
エドワード・ジョンソン氏はこう言いました。

 

自分たちはインデックスファンドには絶対に手を出さない。
大多数のアメリカ人が平均的なリターンで満足するとは思えない。
最高を目指してこその世界なのだから。

 

なるほど・・・。

 

あれから50年が経って、
意外にも
アメリカ人は「平均リターン」で満足することが分かったわけです。

 

 

(ところで)米国において、
「インデックスファンド」なる製品が徐々に普及していった理由はいったい何だったのか?

 

シューズ業界にしろ、
投資信託業界にしろ、

製品の売上げを作っていくのは
『ユーザーの意向』です。

投資というフィールドにおけるユーザーとは「投資家」のことです。

 

投資家自身が、
1976年以降、何を経験し、何を感じ取ったのか?

 

 

 

 

ここに『理由』のヒントがありそうな気がします。

 

 

〇 ウォール街の専門家に任せていれば、
平均以上のリターンを上げてくれる。
これは「幻想」だと気付いた

 

 

 

 

 

 

〇 投資家自身が投資に馴染むような環境変化があった
(確定拠出年金制度の導入:1978年)

 

 

〇 市場平均の結果リターンの数字を、
80年代以降の長期の『強気相場』によって実感することができた

 

 

〇 市場にクラッシュが起こった場合の
「集中投資」の無防備さについて
その損失の大きさによって実感した

 

 

 

 

 

〇 翻って、分散投資によってリスクを低減させる意味、メリットを実地で学んだ

 

 

〇 上記のクラッシュ時と関連しますが、
市場がマイナスの収益に沈んだ際の、
投資信託の無慈悲な手数料の取られ方に、実質リターン=投資家リターンを「こんなにも大きく低下させるんだ!」という点に気付いた

 

 

いわば、
いくつもの要因が重なって、

ゆっくりと(本当にゆっくりと)
インデックスファンドは、米国の投資家に浸透していきました。

 

※仮にインデックスファンドが世に登場したのが1930年だったら、これほど普及することはなく、一旦は消え去っていったかもしれません。

 

 

翻って見れば、

インデックスファンドの登場以前は、

個別株や、
華やかなタイトルを冠したアクティブファンドによって、
大きなリターンに酔いしれるいっぽう、

偏った過大なリスクを負うことで、
痛い目に遭った個人投資家がいかに多かったかということでもあります。

 

 

 

 

 

バンガード社が運用する
『バンガード500インデックス・ファンド』は当初、1100万ドルという少額の資産で運用をスタートさせました。

 

それが1999年末には
「1000億ドル」(1ドル=140円換算で14兆円)まで資産残高が膨らみます。

 

そして、2000年の4月5日(日本時間の4月6日)とうとう、当時アメリカで最大の投資信託であった「マゼランファンド」を抜いて、全米でもっとも大きなファンドとなりました。

 

このとき、インデックス革命は成就したのです。

 

インデックスファンドが
あらゆる投資信託の中で、
最大規模のファンドになるなんて、

エドワード・ジョンソン氏もびっくり仰天だったでしょう。

 

バンガードという会社の功績は、
「理論の世界」でインデックスファンドの有益性が叫ばれる中、

「現実の世界」でそれを実践し、
インデックス投資の優位性を証明した点にあります。

 

 

 

 

そして、
投資業界において(おそらく)はじめて、

『ユーザー』の利益を優先し、
『ユーザー』の目線に立って開発された金融ツールこそ、このインデックスファンドだったのです。

 

この事実は、
投資の歴史に深く刻まれていくはずです。

 

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