投資の発想法, 経済よもやま話

株式・投資信託が保険・年金を追い越す日(日銀の『資金循環統計データ』より)

2025年4月4日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

 

よくニュースで、
『個人の家計金融資産が2230兆円に達しました』などと伝えられます。

あのソースは
日銀資金循環統計」です。

 

上記データを見れば、マクロベースでの家計金融資産の「最新ポートフォリオ」が確認できます。

 

2024年末時点ではどうなっていたのでしょうか?

 

現金・預金  50.8%
株式・出資金 13.3%
投資信託    6.1%
保険・年金準備金24.4%
その他     5.4%

 

となっています。

 

 

 

 

 

「なんだ。相変わらず現預金が『半分』もあるんだ」という呟く人は、本質を見ていません。

 

わたしは長年
この「資金循環統計」の、

〇 株式・投資信託 と、
〇 保険・年金の『比率』に注目してきました。

 

 

今、米国株式市場を震源として世界のマーケットが『調整局面』を迎えています。

 

個別株式や株式ファンドで運用を行っている人は今、価格変動のリスクを(まさに)頭上から浴びているわけです。

 

 

「そんなのイヤだ。わたしは個人年金保険などの確定型の商品のほうを選ぼう」

 


という人のほうが多かったのが、
これまでの日本でした。

 

 

10年前、2014年12月末時点の「資金循環統計」(計1694兆円)と比較すると、個人金融資産はその規模が30%以上増える中で、

資産構成の『比率』には以下のような変化が見られます。

 

 

 

画像元)perplexity

 

つまり?

つまり、少しずつですが、

 

株式・投資信託の構成比率と、保険・年金の構成比率の『差』が狭まってきているのです。

 

これは案外、大きな変化の兆候でしょう。

 

例えば、米ドル建ての「個人年金保険」の場合、保険会社は米ドルの『長期債券』に投資を行って、

保険契約者に約束した利回り以上のリターンを得ようとします。

 

しかし、ドル建ての債券にも価格変動リスクがあるわけです。

 

 

 

 

 

すなわち、

 

1.「保険会社」にリスクを負ってもらって投資を行うのか
2.「あなた自身」が自らリスクを負って投資を行うのか

 

この違いが在るだけなのです。

 

先が見通せない、不透明な時代であるからこそ、自身が負える範囲のリスクを適正に評価して、それを背中に背負い続ける。

 


保険から株式等への比率の変遷は、

従属的で他力本願だった個人が、
主体性を持ちながらリスクコントロールする個人へ変化している証左であると、わたしは受け止めています。

 

 

 

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