市場が急落すると、投資信託から資金が流出するふしぎ
2025年3月31日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
株式市場は
上下動付きの「乗り物」です。
なんびとも、この『上下動』から逃れることは出来ません。
ところで、
株式市場が調整局面、
あるいは急落局面に遭遇するたび、
多くの投資家が、
持ち続けてきた投資信託(含むETF)を一部、または全部売却してしまいます。
上図は米国の投信、ETFの資金流出入のグラフですが、2022年を見てみましょう。
米国市場は大きく下がりましたが、
4月から12月にかけて、
コンスタントに
投資信託、ETFで資金流出が起こっています。
(金額ベースは下がったものの23年になっても資金流出は続きました)。
また、新型コロナウイルスが世界的に大流行し始めた2020年3月は、ファンド、ETFの資金流出が顕著でした。
わたしは今日、記事のタイトルを
『市場が急落すると、投資信託から資金が流出するふしぎ』としましたが、
この『ふしぎ』は
本当に不思議なものです。
・・・・・・
わたしも、あなたも個人投資家ですね。
しかし、個人投資家は
一人ひとり異なるバックグラウンド(背景)を持ちます。
所持する投資資金の額が違います。
年齢も違えば、
住んでいる場所も違い、
年収も毎月の支出額も異なります。
それは『利益を得ること』です。
投資とは
リスクを購入して
リターン(+)を求めることなので、
是が非でも「プラスの収益」を獲得しようとするわけです。
プラスの収益を得るために
投資商品をどのように扱えばよいのでしょうか?
例えば
株式インデックスファンドを
高い時に買って、
安い時にうる?
違います。
株式ファンドを
安い時に買って、
高い時に売るわけです。
投資における行動の『基本所作』です。
リスク資産を売るのは安い時ではなく、高い時です。
2018年も、2020年も、2022年も、
株式市場が大きく下がって
調整、あるいは急落しましたが、
安い時に売ってしまう。
ということは、
投資の『基本所作』から外れてしまうということ。
大きな間違いなのです。
長年、運用相談の仕事をしていますが、効率的な資産形成の『方法論』そのものは、ほぼ出尽くしていると感じます。
正解の道は(すでに)方々で詳しく示されており、
その道を、
―つまりはきちんと理論づけられた道を―
外れないように、進めばよいわけです。
ただ、
進む本人(一個人投資家)と、
不規則に起こる市場の価格変動については、
第三者が「代わり」を務めることが出来ません。
あなたの「耐力」が問われるのです。
今週(3/31~4/4)ひとつの山を迎えるかもしれませんが、
とにかく心がけるべきことは、
※ここで云う『動く』は、投資商品を売る、積立金額を減らす、積立を止める、衝動的に別の投資商品を買ってしまう等を指します。
とにかく、
自分の脳内を、他の事象で埋めるように、心がけましょう。
仕事でも趣味でも、ご家族との時間でも、ゲームでも、アマプラでも、長い散歩でも、ジグソーパズルでも何でも構いません。
カテゴリ:投資家の感情リスク