NISA活用法

旧NISA(つみたてNISA)の資産はもう増えないの?

2025年3月18日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

 

長くこの仕事(運用相談)をしていますが、
日々勉強だなと思います。

アドバイザーを続けていると、
アドバイザーの常識に囚われ、

顧客のニーズ、
また顧客の意外な『疑問点』に気付きにくくなってしまうのです。

 

すでに複数のお客様から
同じ質問をお寄せいただいたので、今回記事にします。

(※質問内容そのものは一般化しています)

 

 

 

 

 

旧NISA(つみたてNISA)で約200万円の資産があります。


ファンドの積立は2023年末で終わってしまったので、
それ以来何もせずに放ったらかしです。

 

もう追加投資はできないので、口数も増えません。
(持っているのは分配金なしの株式インデックスファンドです)

 

もしかすると、
つみたてNISAの資産ってもう増えないのですか?

 

 

大丈夫です。

長い目で見れば増えていきます。

 

わたしはこの「質問」に『盲点』を突かれました。

 

世の中に少しずつ『積立投資』が広まって、
日本で「つみたて」を実践する人がかくも増えたために、

 

〇 定期的に『新規』でお金を入れていく
→(はじめて)資産が増えていく。と、
自動的にイメージする人が
(予想以上に)増えたのですね。

 

 

これって・・ほんの勘違いです。

 

 

〇 定期的に新規でお金を入れなくても、
リスク資産を『持ち続けるだけ』で
→ 資産は逓増していきます。
※ただし広範な分散を施したインデックスファンドを保有する前提です。

 

 

上例でいえば、
あなたはすでにファンド資産「200万円分」を保持しているわけです。

※200万円分のリスクを負っています。

 

この先、小さなアップダウンも
大きなアップダウンもあるでしょう。

 

しかし、株式市場は200年以上にわたって、
『プラスの結果収益』を上げ続けています。

―放っておく。―

 

これは正しい選択です。

 

 

 

 

ついでに言えば、
200万円分の株式インデックスファンド内では、

ただファンドを持ち続けるだけで、
『再投資効果』が継続的に起こります。

??

 

たとえば、
S&P500と同程度の値動きを目指すインデックスファンドです(無分配型です)

米国を代表する大企業500社は、
多くの企業が「配当金」を出します。

 

これが
S&P500ファンドの、『ファンド内』で絶えず再投資されているわけです。

 

 

株価のアップダウンだけでなく、

このような、
ファンドが保有する株式の配当の再投資効果も、地味ながら、あなたのファンド資産向上に一役買っています。

(ですので)どうぞ安心してください。

 

 

 

 

 

また、あなたはおそらく「新NISA」でも投資をしていることでしょう。

 

旧NISA(つみたてNISA)と新NISA、両方で資産を持つことができるのは、2023年以前に投資を始めた人だけです(これは『特権』といってよいでしょう)

 

 

旧NISA(つみたてNISA)内のファンドについては、
下図にある通り、

 

 

 

 

「20年の非課税期間」を睨みながら、

 

1.「20年の非課税期間」が終了する前に、
定年退職してリタイアする人は、

 

「20年の非課税期間」の満了を待たずに、

あなたのリタイア時に歩調を合わせるように、
随時旧NISA(つみたてNISA)内のファンドを売っていきましょう。

 

逆に、

 

2.「20年の非課税期間」が終了しても、
まだ現役でバリバリ働いている人は、

 

「20年の非課税期間」の満了に、別に縛られる必要はなく、
『特定口座』に移したあとも当該ファンドを持ち続け、

リタイア時に合わせて、
ファンドを売っていけばよいのです。

 

なぜなら投資の「主人公」は あなたですから。

 

旧NISA(つみたてNISA)で投資信託をただ持ち続けるだけでも、立派な『投資』です。

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