私たちの家計を背後で守る保険
2025年3月17日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
わたしは決して「保険不要論者」ではありません。
万が一に備えて、
保障や補償を買っておく。
これは長い人生で必要な行為です。
正直、貯蓄や投資では代替できない、
保険でしか機能しない「分野」が歴然とあります。
その代表例が『自動車保険』でしょう。
2.もしも起こってしまったら、経済的損失が甚大になり、とても自分の資産では賄えない損害が発生してしまう
そういうケースでは『保険』の出番です。
※貯蓄・投資では無力なのです。
次に『火災保険』です。
あなたが不動産を所有していれば、火災保険への加入は必須です(ローンを組んでいれば加入が強制されます)。
そして『死亡保障保険』です。
幼いお子さんがいる人は
子どもが独り立ちするまで経済的責任が伴います。
よほど資産が潤沢にあれば別ですが、死亡保障は必要でしょう。
※死亡保障を賄うには定期保険、または収入保障保険を利用します。
自動車保険、火災保険、定期保険(収入保障保険)いずれも、
(万一の場合、)経済的損失が甚大となるため、
―イメージとしては数千万円以上―
保障・補償を購入する「道具」となります。
ところで、
『情報』にはネットワーク機能があります。
資本力(かつ政治力)がある会社(群)は、
観念的な情報を『物語』(ナラティブ)に載せ、その影響力を高めながら社会全体に広めることが得意です。
たとえば、生保会社という群です。
その観念の中心には、
わたしも、あなたも、ある意味洗脳されているのです。
よくよく考えてみますと、
私たちは
定期預金という商品に、
入院給付金を求めません。
株式ファンドを保有したら、
死亡保障が付いてくるという機能も欲していません。
同様に、
保険という商品を
保障や補償のみを購入する「道具」。
としっかり定義し直す必要があります。
その他保険についても整理しておきましょう。
たとえば、一例ですが、
以下のような保障内容。
・がんと診断されたら100万円
・手術一時金50万円
・そして入院給付金1日当たり「1万円」
とても魅力的です。
が、しかし、
2.もしも起こってしまったら、経済的損失が甚大になり、とても自分の資産では賄えない損害が発生してしまう。
わけではありませんね?
100万円も、50万円も、
自分の手元のお金から『出せます。』
ですので、
保険の守備範囲ではないのです。
ココ、単純に考えてください。
私たちは、
「これは、
貯蓄・投資の守備範囲なのか?
保険の守備範囲なのか?の、線引きをしておく必要があります。」
その線引きの目安は・・、
です。
たとえば、
以下のような保障内容。
介護一時金「200万円」を支給。
上記の200万円は、
(いざそのような事態になったら、)
自分の手元のお金から『出せます。』
ですので、
保険の守備範囲ではないのです。
単純に考えましょう。
もしかすると「要介護3」の状態に、20年後、30年後、なるかもしれません。
あるいはならないかもしれません。
それは今の時点では分かりません。
であるなら、
保険料の月4480円は・・?
ふつうに貯蓄したり、NISA口座でリスクを抑えながら投資したりしたほうが、着実にあなたの資産を増やすことにつながります。
繰り返しですが、
貯蓄や投資では太刀打ちできない「保険」ならではの役割が、保険にはあります。
それは、
1.起こる確率は低いが、
2.もしも起こってしまったら、経済的損失が甚大になり、とても自分の資産では賄えない損害が発生してしまうケース
のみです。
今いちど、貯蓄・投資の範囲と、
保険の範囲の【線引き】をし直すことを検討しましょう。
カテゴリ:100年ライフプラン, 投資の発想法