取ったリスクの対価がリターン(なんでマイナスになるの?)
2025年3月15日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
あなたは何度も首をかしげます。
『取ったリスクの対価がリターンです』と、書籍にもちゃんと書いてあるんだけどなぁ・・。
更に本を読み進めると、
具体的には「価格変動リスク」のことであり、
株価がアップダウンする振れ幅の大きさがリスクの大きさのことです。
カンさん、
わたし、ココまで↑ちゃんと読み返しましたよ。
リスクを負って「Slim 米国株式(S&P500)」を10万円分買ったのに、どうして『マイナス』になるのですか?
ハイ、たしかにそれは理不尽です。
両者はある意味「やまびこ」のようなものです。
??
山の中で「ヤッホー」と声を出すと
あなたの「声」が『やまびこ』となって返ってきます。
少し遅れて返ってきますね。
「ヤッホー」とはリスクを負うこと。
少し遅れて「声(ヤッホー)」が返ってくるのがリターン。
本物のやまびこは少し遅れて、声が返りますが、
投資ではだいぶ遅れて
「声(リターン)」が返ってくるケースが多々あります。
米国株式(S&P500)ファンドを10万円分買ったとしましょう。
あなたは、2000年、2001年、2002年と
3年連続でS&P500の損益がマイナスになってしまった事実をご存じですか?
「やまびこは、どこに??」
いえ、消えてはいないのです。
現代は忙しい時代です。
目に見えるモノの変化も激しいです。
しかし、大事なコトの良し悪しはそう簡単には分かりません。
いや、もっとはっきり言えば、
大事なコトほど簡単には見えてこないものかもしれません。
あなたが米国株式(S&P500)ファンドを10万円分買って、それが数ヵ月で上がるかどうかは、本質の出来事ではありません。
それは単なる『短期的な現象』です。
株式市場は結局のところ、『長期的な傾向』に収れんするものです。
あなたの目の前に今「見えているモノ」が大事なのではなく、心を研ぎ澄ましてイメージしないとなかなか「見えてこないモノ」= 株式市場の長期的な傾向 こそが重要なのです。
株価が下がり続けたりすると、
わたしもあなたも落ち込みます。
でもそれは、あなた自身が大きく「しゃがむ」ことであり、しゃがめばしゃがむほど、その先の期待リターンは高くなります。
もしも長期、分散(積立)、低コストを旨として投資を始めようとしているなら、あなたが今しようとしているのは間違いなく「正しいやり方」です。
ちょっと哲学的ですが、真実なのです。
カテゴリ:投資家の感情リスク