他人と比べるのではなく、自分が目指す場所に向かおう
2025年2月24日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
旅人は、移動することで己を表現する人です。
文字は紡ぎませんが、
移動する姿そのもので語るわけです。
また、旅人は片道切符しか持ちません。
来年、どこの国にいるか定かではなく、
旅がいつまで続くかも分からないためです。
私たちの人生そのものが片道の旅であり、その終点は「死」です。
日頃、資産運用の相談をしていますが、
根っこの部分に帰れば、
私たちは
「ワタシのお金どうしよう?」といつも悩んでいるわけです。
シンプルで、単純で、
しかし、とても難しい問題です。
物語のタイトル
「わたしのお金どうしよう?」における主役は『あなた』です。
他の誰でもありません。
ところが、
私たちは『貨幣で幸福を購入する社会』(←橘玲ふうの表現)に生きているため、お金の量(大きさ)をまずは求めてしまうきらいがあります。
これが「悩みのもと」なのです。
人生はほんとうに長い道程なので、
右に左に走っている「他人」と自分自身を、いちいち比べてみたくなります。
今はSNSの世の中ですから、
もう間近に、
走っている人たちを「見れる」ため、
誰かに追い抜かれると「あーあ」と落ち込んだり、
誰かを追い抜くと「よし!」と調子づいたりします。
でも本来、
人生という名のマラソンの道すじは、あなた仕様に出来ているはず。
それに、
マラソンのゴールは「死」ですが、
その「死の地点」は
人それぞれで異なるため、
「他の走者」と比べて
早い・遅いと焦っても、あまり意味がないわけです。
要は、あなたらしいペースで走り切れるかどうか。
そもそも、主役である『あなた』が、
どこで
何をして
どんなふうに暮らしていきたいかが、
物語設定の「前提」となるべきではないでしょうか。
『わたしのお金、どうしよう?』
1 どこで、何をしてお金を稼ぐのか
2 どんなことを重視し、お金を月々使っていくのか
3 いつ、どんなふうにお金を調達する(借り入れ)するのか
(あるいはしないのか)
4 大きな出費として、いつ、何にお金を用いるのか
5 いつ、どんなイベント(出来事)があるのか
これらすべて、脚本を書くのは『あなた』です。
特に4と5は、いわばコインの表と裏でしょう。
今日の平均的な日本人の家計でいえば、
「マイホーム」と「教育費」が、
大きな出費を伴う、大きなイベントであります。
これら大きなイベントを、
あなたの道程で「設定」するかしないかも、あなた次第です。
(イベントとしては設定するけれど、)
大きな出費とするか、なるだけ出費として抑えるかを決めるのも、あなた次第です。
上記1~5の『シナリオ』を、
他者を意識して、
他者と比べることでなんとなく「決定」してしまうと、
最低限これくらいは稼がないといけない、
最低、これくらいにはお金を増やさないといけない、
最低限月40万円はお金が出ていくから・・
子どもが成人するまで4000万円はかかるかも・・
そもそも、ですが、
生産年齢人口が急減していく国で、
大きな出費(住宅資産)は必須なのか?
あるいは、AIが人間周りの
知的情報(思考)体系を網羅せんとする社会で、
既存の教育システムに大きな出費(多大な投資)をすることが果たして正解なのか?
夜眠るまえに一考する価値はあるかもしれません・・。
「わたしのお金どうしよう?」の、
脚本の中身がスカスカなのに、
「もっと増やさないと・・」
「この支出も あの支出も必要だから・・」と焦ったとしても、
それは(もしかすると)こころの荷物を増やすだけなのかもしれません。
他人との比較ではなく、
自分が決めた場所に向かって進めるかどうか。
もともと、身ひとつで生まれてきたわけです。
人生は所詮、自己満足に過ぎないと言う人がいます。
わたしも(基本)そうだと思います。
でも、「自己」満足に向かうためには、
「自己」= あなたの脚本 が必要です。
お金も投資も手段であって、目的ではないのです。
カテゴリ:100年ライフプラン