NISA活用法

特定口座からNISA口座への乗り換え、ひとつだけ注意点を

2025年2月17日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

 

先に『結論』を述べますと、

 

特定口座内のファンドを(先に)
一度に全部売ってしまわないこと。

 

これは注意したほうが良さそうです。

 

 

NISA口座は年間「360万円」までと
最大投資額が決まっているため、

 

特定口座内のファンドを(先に)
全部売ってしまうと、

「現金比率」が上がって
従前の『リスク量』に比べると、過小なリスクしか負わない状態が続いてしまいます。

 

 

 

 

 

投資歴が相当期間ある人にとって頭の痛い問題が、

特定口座内のファンドを、
どうやってNISA口座に乗り換えていくかです。

 

【ケース1】

 

「年1回」の乗り換え

 

特定口座内「Aファンド」
売って(手取り360万円位)

NISA口座内「Bファンド」(360万円)
買って・・

※成長投資枠は一括(240万円分)
つみたて投資枠は(月10万円×12ヶ月)

の場合、


上記を5回(5年)繰り返す必要があります。

 

 

 

 

 

【ケース2】

 

オール積立投資で行く

 

毎月毎月
特定口座内「Aファンド」を売って(手取り月30万円位)、

※これは投資信託・定期売却サービスが利用可。

毎月30万円、
NISA口座内「Bファンド」(年360万円)を積立投資していく・・

 

これを、
60ヵ月(60回)繰り返すわけです。

 

 

 

 

つまりポイントは、

 

〇 気持をざっくり大雑把に保つ
〇売り(特定口座)と買い(NISA口座)の、タイムラグが生じないようにする

 

 

ところが・・、です。

 

このような論理的思考を、
最近の(好調過ぎる?)株式市況が邪魔するわけです。

 

23年、24年と、S&P500の収益率は20%を超えました。

 

コロナショック直後からの通算の騰落率で見ると、
特定口座内の
ファンドの利益の大きさに(もう)ソワソワしてしまう・・

 

 

なので、
(NISA口座への乗り換えはするのですが、)

 

「特定口座内のファンドは、
この際、一気に売ってしまおうと思っているのですが、どうですか?」

 

という質問を
先日相談者さまからいただきました。

 

 

 

 

 

特定口座内「Aファンド」を
一度に売る(手取り1800万円位)。

NISA口座内「Bファンド」を
月30万円積み立てていく。

という『形』になります。

 

でも、です。

 

上記をやってしまうと、
今現在、たとえば100のリスク量を負っているのに、

 

一時的に
背中に背負うリスクが20とか25に激減し、
(NISA口座に最速で乗り換えていったとしても、)
5年かかってやっと
リスク量が100に戻る。というイメージになってしまいます。

 

これはなるだけ避けた方がよいでしょう。

 

 

 

 

『乗り換え』とは、
投資商品の入れ替えであります。

 

一括乗り換えにしろ、
分割乗り換えにしろ、

「A」から「B」に投資商品を差し替える際は、

 

なるだけ『同量』
『タイムラグなく』
移し替えるのがポイントです。
また、特定口座内のファンドを「どのタイミングで売るべきか?」なんて、あまり悩み過ぎないこと。NISA口座でリスク資産を積み上げるが主人公(メイン)であり、特定口座での売却はそのための「手段」に過ぎません。

 

 

 

 

わたしのお勧めは【ケース2】のほうです。

<オール積立投資で行く>

毎月毎月
特定口座内「Aファンド」を売って(手取り月30万円位)、

※これは投資信託・定期売却サービスが利用可。

毎月30万円、
NISA口座内「Bファンド」(年360万円)を積立投資していく。

 

上記を、60ヵ月(60回)繰り返すイメージです。

売りも買いも「しくみ」が実践してくれますよ。

 

カテゴリ:NISA活用法

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