NISA活用法, 確定拠出年金(iDeCo・企業型)

新卒で入る会社に確定拠出年金があります。選択制なのですが、どうすればいいですか?

2025年2月10日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

 

先月のYouTubeライブで以下のような『質問』をいただきました。

 

この春、子どもが就職するのですが、
会社が確定拠出年金を採用しています(退職金制度はない)

 

確定拠出年金の掛け金は、お給料の一部を、給与として受け取るか、確定拠出年金に回すか、自由に決められることになっているそうです(最大55,000円内で金額も自分で決められる)。

 

まだ20代前半、すべきかどうか悩んでいます。

 

 

まずはご就職、おめでとうございます!

 

就職先が
企業型の確定拠出年金(企業型DC)という器を用意してくれているのはラッキーというべきでしょう。

 

でも、
まだお若い(おそらく23歳くらい?)わけですから、無理をし過ぎる必要もありません。

それに、お金を使うことも大事ですし。

 

 

昔、昭和の親御さんだったら、
「社会人になったんだから、ちゃんと貯金しないさいよ。」と声を掛けましたが、

 

今は、
「社会人になったんだから、ちゃんと投資始めなさいよ。」と声を掛けたほうが良さそうですね。

 

 

 

 

 

わたし個人的には、
「社会人になったんだから、ちゃんとNISA始めなさいよ。」という声掛けでもよいと思っています。

 

それくらい、
NISAという特典の付いた器は利用価値「大」であり、お子さんにもぜひ始めていただきたいのです。

 

が、しかし、

 

NISA口座は
自由があり過ぎて迷ってしまう可能性もあります。

 

 

投資商品の「選択肢」が実際多いですし、
「いつ」売却するのも自由なので、

 

投資に対する『耐性』を鍛える場としては(NISAは)難しい面があります。

 

・・誘惑が多いのですね。・・

 

 

いっぽうの企業型DCは、束縛の世界です。

商品のラインナップ(本数)が限られています。

60歳になるまで、
(そもそも)お金を外に出せません。

 

 

 

 

 

正直、企業型DCは派手さもなく、
情報源もそんなに多くなく、

 

投資に対する『耐性』を鍛えるという意味では(NISAよりも)ふさわしい面があります。
投資ビギナーの『練習場』としては、NISAより骨格としてふさわしいといえます。

 

 

右に左に交錯した物言いになったかもしれませんが、

わたしのアドバイスは、

企業型DC 5千円(月)
NISA   5千円(月)

で「つみたて投資」デビュー! というもの。

 

がんばって、

企業型DC 1万円(月)
NISA   1万円(月)

にしても構いません。

 

23歳のお子さんが、
「つみたて投資」にまずは(無理なく)チャレンジしてみる・・

そんなスタンスです。

 

まずは1年継続を目指す。

 

1年継続出来れば、2年。
2年続けられれば、4年、5年を目指す。

あまり遠くを眺め過ぎないようにしましょう。

 

 

 

 

 

もちろん、積立投資が順調に持続できれば、
(かつ)お子さんの手取り収入が増えていけば、企業型DC、NISAとも『掛金』をアップしていって構いません。

 

お仕事、プライベートで大忙しで、
どのみち「つみたて投資」はほったらかし状態になるでしょうから、

その「ほったらかし」に合理性を与えるためにも、

 

企業型DCと、NISAで、
同じタイプのインデックスファンドを選ぶことが大切でしょう。

 

 

企業型DC)
全世界株式インデックスファンド
NISA)
全世界株式インデックスファンド で揃える。

 

企業型DCで「全世界株式インデックス」がなければ、

企業型DC)
先進国株式インデックスファンド
NISA)
先進国株式インデックスファンド でも構いません。

 

慎重派のお子さんなら、

企業型DC)
インデックスバランスファンド(株50:債券50)
NISA)
インデックスバランスファンド(株50:債券50)

で揃えましょう。

 

 

 

将来的に
どちらかの器で、
『掛金』を増やしたり減らしたりしても、

双方の器で「同じタイプの投資商品」に統一しておけば、資産配分が大きく崩れることがありません。

 

 

最後に、
意外に思われるかもしれませんが、

お子さんにはぜひ「つみたて定期」も勧めてあげてください。

毎月お金を残す、貯蓄するって、

お金との長い付き合いで、息を吸って吐くような、ホントに基本動作に近い習慣です。

 

しかし、
自分で稼いだお金を、
自分の意思で毎月「貯蓄」する、というのは意外にハードルが高いのです。

 

 

都市銀行でも地方銀行でも大抵、
「つみたて定期」という商品を持ちますから、

掛金月5千円ないし月1万円程度でいいですから、この「つみたて定期」を活用しましょう。

 

 

 

 

初期設定さえ行えば、
あとは自動的に給与振込口座から掛金が引落とされるため「最初からないお金」と思いやすいのです。

人はお金があると、あるだけ使ってしまう生き物であるため、これは自分をうまく騙す方法といえるでしょう。

 

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