税の基本は繰り延べ、繰り延べ
2025年2月8日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
「税」に関することって、面倒です。
特に投資にかかる「税」については以前、
「あーあ、2割になるんだ」と嘆息したことを思い出します。
それは2013年の出来事。
同年末までは
上場株式、投資信託等の譲渡益や配当金等には『10%』の軽減税率が適用されていました。
それが翌年2014年から、
税率20.315%(所得税15%、住民税5%、復興特別所得税0.315%)に改められたのです。
最近「X」のポストを見ていると、
譲渡益や配当金等に関する課税は、二重課税であるとの指摘が目立ちます。
たしかにそうで、
あなたは
税金や社会保険料が控除されたあとの、
手取りの収入から毎月せっせと
(自らリスクを取って)積立投資などをしているわけです。
課税後のお金を頑張ってコツコツ積み上げて、
利益が出た状態でファンドを売ったら、
またその『利益』に対して課税されるなんて、なんだか納得がいきません。
しかしながら「政治的」には、
金融所得に対する課税は
やりやすい部類に入るのでしょう。
日本の財政は火の車で、
おまけに高齢化のピークまでには
あと10年、15年はあり、
「取りやすいところから徴税する」という意味合いでは、株式、投資信託等の譲渡益や配当金等に対する『増税』の可能性は決して低くありません。
だからこそ、
NISA口座がまず大事なのです。
NISA口座を最大限に利用することそのものが、節税に勤しむ投資の姿となります。
また、万が一の話ですが、
仮に特定口座等の『課税口座』において、
株式、投資信託等の譲渡益や配当金等に対する課税税率が25%や30%になった場合には、
以下たぱぞうさんのアドバイスが参考になるでしょう。
金融所得課税は現行の2割でも重いが、3割になると投資スタイルが変わるレベル。
— たぱぞう🐘/米国株/不動産 (@tapazou29) February 6, 2025
売買しにくくなるので、そうなると長期保有、インデックス優位。課税機会を減らすことがテーマとなる。…
つまり、
なるだけ課税される機会を少なくする。
従って、無駄な売り買いをせず、長期投資に徹することがセオリーとなってきます。
しかも、コストが低いインデックスファンドで積み立て、長期保有を心がける。
私たちはあの世に株式や投資信託は持っていけないため、
いつかは「売却する」わけですが、
それをなるだけ繰り延べする。
ただ、それは
84歳になっても繰り延べして持っておく!という意味ではなく、
最後に、
「税」については繰り延べ、繰り延べが基本なのですが、特定口座(課税口座)とNISA口座にある投資信託を比較した場合、
『特定口座』内のファンドから売っていきましょう。
その理由はシンプルに
(長~い目で見て)NISA口座の、
非課税の枠をなるだけ大きくするためです。
売却は
NISA口座があと。特定口座が先。です。
カテゴリ:NISA活用法, インデックス投資全般