年初来の資金流入「オルカン」が「S&P500」を抑え第1位に
2024年12月26日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
日経新聞電子版より。
記事によりますと、
「eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)」(オルカン)の年初来の資金流入額は2.2兆円を超え、
本年1月には月間で約3400億円、その後も毎月継続的に1000億円超の資金流入が続いたとのことです。
スゴいですね。
以下、年初来の『資金流入額ランキング』(投資信託)です。
画像元:日本経済新聞
優れたプロダクトとは、
オルカンはそれに当てはまるのではないでしょうか。
しかしながら、
2018年の夏には
まだ「オルカン」は存在していなかったのです。
たとえば『S&P500』という指数は、
アメリカ株式全体を捉える
知名度が高い株価指数であり、
その指数との連動を目指すインデックスファンドは、「何を目印に」「どんなものに投資しているか」が比較的分かりやすいです。
製品としての特徴が明快である、とも云えます。
ところが『全世界株式インデックス』は
その対象があまりにも膨大で、
「どこの」「何が」製品の主軸になっているのか、一見しただけでは分かりにくいのです。
製品に色が付きにくいと云いますか、
中身が茫洋とし過ぎていると言いましょうか・・。
そういう意味では、
2017年に楽天投信投資顧問が設定した
『楽天・全世界株式インデックス・ファンド』の役割はとても大きなものでした。
当該ファンドは
複数のETFを組み合わせてファンドを組成していますが、
日本の投資家に『全世界株式インデックス』という対象を紹介し、このような広範な対象に、個人投資家を『慣れさせた』という功績があるとわたしは思っています。
返す返す、
今年は『スリムS&P500』と『オルカン』の年でしたね。
インデックスファンドに対する知名度もかなり上がったのではないでしょうか。
しかし、
今年オルカンに流入した2.2兆円超の資産が
万一、時価「1.6兆円」に降下することがないとはいえません。
株式市場の急落が起こった場合に、私たち個人投資家一人ひとりの『耐力』が問われるわけです。
カテゴリ:インデックス投資全般