真のお金の達人は『二刀流』
2024年10月20日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
世の中には1万人、
いや10万人に「ひとり」くらい、
ほんとうに投資という行為に長けた人がいます。
たとえば投資家の井村俊哉さんがそうです。
独特の嗅覚を持ち、
投資の対象を凝視することによって、
自分なりの取引、保有のシナリオを描き、
またそれを(変化に伴って)軌道修正できる人なのです。
その井村さんは
個人の資産運用では飽き足らず、
ファンド設立を準備中であるとか。
でも、です。
あなたも
わたしも、は井村さんではありません(笑)
投資を職業にしていない、ふつうの個人投資家の間で、
「お金の達人」と呼ばれるようになるための『条件』とはいったい何でしょう?
“お金を増やしつつ、
お金を使うことにも長けている人。”
これに尽きるのではないでしょうか。
お金を懸命に増やしつつも、
この行為(お金を増やす)が目的化せず、
※私見ですが
増やすほうだけに懸命になり、
死ぬ直前の94歳で8億6000万円の資産があったとしても、その人を「お金の達人」とはわたしは呼びません。
つまり、
ひとりの人間の中で、
お金を「合理的に増やしていく人」と、
お金を「柔軟に使っていく人」が同居するからこそ『達人』なわけです。
二刀流?
もちろん、
お金を大々的に「増やす」と、
お金を大々的に「使う」は
同時発生的に起こるわけではありません。
総じて、
壮年期ごろまでは「上り」、
資産を積上げるほうに注力し、
リタイア期には「下り」、
資産を一部取り崩し、使う(用いる)ほうにエネルギーを傾ける。
「上り」も「下り」もこなす、が 達人 なのです。
余談になりますが、
ドジャーズの大谷翔平選手の何がすごいかというと、
彼が『二刀流』で
バッターもピッチャーもできる。
という表層的(機能的)部分のみではありません。
大谷翔平は、
『二刀流』であるからこそ、
〇バッターの時、ピッチャーの目で配球を読め、
〇ピッチャーの時、バッターの目で配球を組める。
これこそが
彼が超一流のアスリートである理由なのです。
個人の人生では、
『お金』を増やして(そして)使って、はじめて完成なのだと個人的には思っています。
パーソナルファイナンスの分野では、
『投資』ということばの概念を
定義し直す必要に迫られているのではないでしょうか。
(そして)その目標の達成後は、
資産の取り崩しを行い、
暮らしの充実のためにそのお金を用いていく一連の行為を指す。
わたしなら、そう言いたいです。
カテゴリ:リタイアメント・資産の取り崩し, わたしのFP修行