お金を主語にする私たち
2024年10月3日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
お金は大事な道具の一つです。
生まれてから死ぬまで付き合うことになります。
私たちはお金との付き合いが濃いために、しばしばお金を「主語」にしがちです。
・お金「が」大事。
・お金「が」要る。
・お金「は」万能。
・お金「は」裏切らない。
どれも簡潔な言い方です。
淀みがありません。
上記4つの例文はいずれも、
お金「が」あれば大丈夫。という意思表明に聞こえます。
実際お金があれば、
さまざまなハード、
―具体的なモノやサービスや経験―を買うことが出来ます。
しかし、ソフトの部分、
―暮らしの中身そのもの―をお金で賄えるわけではありません。
たとえば一例ですが、
お金の威力が如実に発揮されるのが「家」です。
仮に都心で2億円も出せば、立派なマンションを購入できるでしょう。
(素晴らしいです。)
しかし、それは箱(ハード)に過ぎません。
その箱の中で、
あなたがどんな暮らしを実現するのか。
毎日何をして過ごすのか。どれほど心地よく過ごせるのか。
この、諸々のソフト部分が充実してはじめて、立派なハード(箱)が意味を成します。
例えば、です。
ソファやベッドや、
アンティークの燭台が似合うダイニングテーブルや、
リビングの大きなローテーブルを、
大金をはたいて買ったとしましょう。
沈む夕日をベランダから眺め、
あなたの今日1日が終わろうとしています。
その中身は充実していたでしょうか。
豪奢なベッドに横になっても、気分がすぐれない、不安や心配が拭えない毎日なら、ぐっすり眠ることは出来ません。
同様に、高価なお酒や美味しい料理は買えますが、健康(体調)までは購入できません。
世の中には、お金で買えるものと買えないものがあるわけです。
しかし、あなたとお金の関係を
より発展的に捉えるなら、
次のような考え方も可能ではないでしょうか。
ソフト(暮らしの中身)を充実させる「きっかけ」としよう!―
そうすれば、
・お金「は」機会を生みます。
上述の「家」に戻ってみましょう。
・高槻市で5000万円のマンション
・岐阜市で月11万円の賃貸マンション
人はどんな箱(ハード)に住まうかで、毎月の出費の中身(ソフト)がおおむね決まってきます。
つまり、
・お金「は」あなたを試している。わけです。
この「試す」の意は、
あなたが
あなたの身の丈に合ったお金の用い方をしているか、
あなたに使われることを通じて
「お金」はあなたをチェックしている。ということです。
お金自体が「主語」になるのは全く問題ありません。
ただし、
・お金「が」大事。
・お金「は」万能。とシンプルに綴るのではなく、
・お金「は」機会を生む。
・お金「は」人を試す。
というふうに、
そこにあなたが介在するよう発想してみることが大事です。
「材料」であるお金を、
あなたの暮らし、あなたの生き方に合わせて使い倒すことが出来れば、
そのとき、
・お金「は」自由をもたらす。ことでしょう。
ともに頑張りましょう。
カテゴリ:お金の摩訶不思議