つみたて投資, 投資の発想法

「先週、投資信託の資産額が預金を上回りました!」(お客様からいただいたメール)

2024年9月30日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

 

ひと昔まえは、
投資をする人 = ガツガツしてエネルギッシュな人。

というイメージがありました。

 

今、たとえば横浜市に住む
30代、40代の男女100人に集まっていただいて、

誰が投資をしていて、
誰が投資をしていないかなんて『見分けられない』と思います。

 

 

 

 

それは、
誰が(朝は)パン派で
誰がごはん派かが見分けられないのと同様です。

 

資産形成という行いはすでに、
フツーの人が
ふつうに取り組む事象になっているのです。

 

 

特に、
確定拠出年金、NISAの普及により、

投資信託を「毎月」「定額」で積み立てていく行為は、ぜんぜん珍しい!と呼べる現象ではなくなりました。←褒め言葉です。

 

そんなこんなの現実の中、

 

先週、投資信託の資産額が預金を上回りました!

 

というメールを
相談者さまからいただきました。

 

これは
意外とビッグニュースです。

 

 

 

 

 

ご本人にとっては
長い時間を掛けて、

「貯金の谷」を歩き切って、
ようやく「投資の平野」にたどり着いたのと同じインパクトがあるためです。

 

大きな標(しるべ)をひとつ越えたと云ってもよいでしょう。

 

今、
投資信託を用いた資産運用を実践する人はずいぶん増えましたが、それでも、自分の「全資産」の中で、

 

投資信託などの『リスク資産』が、
現預金などの『安全資産』を上回っている人は(まだ)ごく少数と推測します。

 

 

なぜなら
まだ多くの人が、
定時定額の「つみたて投資」に終始しているためです。

 

長年運用相談を続けている私の感覚でいえば、

「つみたて投資」を10年以上続けている人なんて(まだ)ごくごく僅かでしかないと思います。

 

つみたて投資は投資の『きほん』ですから、
これを続けるのは褒められるべきことです。

 

 

 

 

 

でも、
純粋な『つみたて投資』だけではなかなか、

(全資産の中で)
投資信託の資産額が
預金(安全資産)よりも大きくならないのも事実です。

 

 

特に30代も後半、
あるいは40代になっていれば、

 

手元で積み上げてきた『現預金』がそこそこあるためです。

 

 

別の言い方をすれば、

 

通常の「つみたて投資」に上乗せして、
投資への『入金力』をいかに増やせるかが資産形成のカギを握るわけです。

 

 

なるだけシンプルに、
感情の起伏なしに上記を行おうとすれば、

金額が大きめのつみたて投資を実践する。

これに尽きます。

 

 

積立期間を、
たとえば2年~4年くらいに限って、

多めのつみたて投資を実践することを
当クリニックでは『拡大つみたて』と呼びます。

NISA口座にもうまく当てはめていけば効果はてきめんでしょう。

 

 

 

 

 

さらに言えば、
意外と利用されていないのが、
つみたて投資の「増額月設定(ボーナス月設定)」です。

 

年に2回まで
通常のつみたて投資にプラスして、
積立金額を『増額設定』できるのです。

 

主要なネット証券なら
NISA口座の「つみたて投資枠」「成長投資枠」両方でこの『増額月設定』が利用可能です。

 

 

 

以下、あくまで一例です。

 

夏50万円・冬50万円のボーナスが出る人が、

例えばNISA「成長投資枠」で
毎月の「8万円」のつみたて投資に加えて、

7月「50万円」・12月「50万円」というふうに「増額設定(ボーナス月設定)」をします。

 

(すると、
7月、12月だけ『58万円』のつみたて金額になります)

 

 

いや、カンさん。
私はボーナスの半分くらいは
不定期の支出のために使っているからそれはちょっと無理。

 

という人もいることでしょう。

 

 

でも、です。

 

 

 

 

本稿の主旨は、

現預金(安全資産)に対して、
投資信託(リスク資産)の比率を上げていくことですから、

 

全資産の中で、

たとえば『4割』は現預金(安全資産)で持つ。という骨太方針が決まれば、それを上回る預金については、

 

積極的に
(かつ)無理のないように、
投資信託のつみたてに回していくべきではないでしょうか。
これが『入金力』を上げていくということ。

 

 

つまり上例では、

7月「50万円」・12月「50万円」というふうに、
わざと『大きめの金額』で「増額設定(ボーナス月設定)」をするのです。

 

 

これをNISA口座で行い、
長い年月をかけて(頑張って)NISAの生涯投資枠1800万円を埋めれば、

その後は(余力があれば)、
特定口座でも投信積立を続けていくのです。

 

 

個人の資産形成にとって
最大のハードルは?

投資信託の『資産額』を
預金を上回る水準までがんばって伸ばせるか。という点なのです。

 

 

 

 

 

ということで、
冒頭に戻りますが、

“先週、投資信託の資産額が預金を上回りました”

というIさん、本当におめでとうございます!

 

カテゴリ:つみたて投資, 投資の発想法

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