経済よもやま話

有価証券 VS. 保険商品、どっちが強い?

2024年9月24日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

本日は
日銀の「資金循環統計」というデータから、
ざっくり数字(割合)を拾ってみます。

 

たとえば、
有価証券(株式・投資信託など)と保険商品(保険、年金など)を比較すると、

あなたはどちらのほうがより人気があると思いますか?

 

 

ハイ、保険商品です。

 

日本では
まだまだ保険商品のほうが大きなマーケットを有しており、根強い人気を誇っています。

 

 

 

 

 

ちょうど10年前、

2014年4〜6月期の資金循環統計(速報)によると
日本人の個人金融資産は1645兆円でした。

 

「現金・預金」が874兆円でしたから、
その比率は約53%です。

 

実は10年経って、

2024年4〜6月期の資金循環統計(速報)を見ると、
個人の家計金融資産は2212兆円。

「現金・預金」が1127兆円でしたから、比率では50.9%。微減といえます。

 

 

本丸は以下です。

 

2014年4〜6月期では、

株式等の(個人金融資産に占める比率は)9.1%、投資信託は5%でした。

両者を合わせて「14.1%」。

対して
保険・年金準備金は「26.8%」もありました。

 

 

 

 

 

つまり、

株式・投信は
保険・年金の資産総額に比べると、半分強くらいしかなかったのです。

 

 

あれから10年経ってどうなったのか?

 

2024年4〜6月期では、

株式等で13.6%、
投資信託は5.8%でした。

両者を合わせて「19.4%」。

対して
保険・年金・定型保証は「24.6%」あります。

 

 

 

株式と投信を合わせた比率は、保険・年金等の8割近くまで上昇しているのです。

 

 

 

 

今後、
NISA口座が3年、5年と続いていく中で、

あくまで私見ですが、
保険関連商品のシェアは減じていかざるを得ないでしょう。

 

早晩、
(日銀の資金循環統計における)

株式と投信を合わせた『比率』は、
保険・年金等のそれを逆転することになると思います。

それはきわめて自然で、まっとうなことです。

 

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