投信を定期売却しながら、投信を定期積立することで資産の『お引っ越し』ができます
2024年9月20日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
今年の相談業務でも、
変わらずNISA関連のトピックが多いのですが、
特定口座内のファンドを
NISA口座に乗り換える際、
楽天証券やSBI証券であれば、
ファンド(群)を定期売却(定額)しながら、
ファンドを定期積立(定額)することが可能です。
例えば一例ですが、
特定口座)のファンドを毎月23万円『定期売却』しながら、
―これは投信・定期売却サービスを利用―
NISA口座)でファンドを毎月20万円『自動積立』していく。
※月23万円の定期売却設定は
ファンドが利益を含んでいて、
「手取り」で約20万円にしようという試みの一例です。
ここでのポイントは、
なぜなら「主人公」は
NISA口座のほうの積立ですから。
NISAで毎月「いくら」積立投資をしていくか?を決めれば、それに合わせて特定口座の毎月の売却額を決めるだけです。
もちろん
壮大な『お引っ越し作業』なのですが、
ファンドを売るほうも
「自動化」することで、
資産そのものの乗り換え、
箱(口座)の乗り換えが、よりスムーズに行えるわけです。
昔から、
投資信託の乗り換えニーズは根強くありました。
・もっと純資産額が大きいファンドに乗り換えたい
・雑多な運用商品の中身をよりシンプルにしたい
家の『引っ越し』も大変ですが、
『ファンドのお引っ越し』も、
あなたの労力と、
あなたの強い意思が必要です。
定期売却サービスがなかった頃は、
既存の投資信託を売るタイミング、どんな金額ベースで、どれくらいのペースで売っていくのかが(まず)難しかったのです。
それに、利益がある状態で売却すれば税金もかかりますし、どうしても面倒くさくなってしまうわけです。
投信を定期売却 → 投信を定期積立する『お引っ越し作業』が、あなたに有形無形のメリットがある
→「だからやり遂げなければ!」という覚悟が試されます。
特に、
特定口座からNISA口座へのお引っ越しの『メリット』は明快でしょう。
この『お引っ越し』は、
課税されない口座への「乗り換え」だからです。
こうして文章にすると、
やったほうがいいよね!と思いやすくなるのでは?
ただし、上記には前提条件があって、
〇 NISA口座投資枠の「1800万円」のうち、
毎月の純粋なつみたて投資や、
手元の預貯金から回せる投資を足しても、
投資枠が800万円以上余ってしまう。
〇 これから先、
つみたて投資できる期間が少なくとも5年以上はあること。
言い方を換えると、
手元の資金で
(あるいは一般NISA内の資産で)
十分NISAの1800万円の枠が埋められそうな人は、
わざわざ特定口座のファンドを売る必要はないわけです。
また、途中で挫折しないようにするため、
・ファンドを定期売却しながら、
・ファンドを定期積立していく際は、
ふたつの行為合わせて「ワンセット」と捉えるようにしましょう。
既存のファンドを売却することを
決して『主人公』と見なさないこと。
あなたに合った
資産管理体制に近づけるため『乗り換え』をするわけですから、
新たに定期積立をしていくファンドのほうです。
新たに定期積立をするために、
手段として
既存のファンド(群)を売っていくだけなのです。
「売って」「買って」
ふたつの行為を合わせて「ワンセット」です。
安く「売る」のは嫌だという人がいますが、安く「売る」と、安く買えますよね。
高く「売る」、でも、高く「買う」わけで、
別に損も得も起こらないわけで、
この乗り換え作業は(もし必要であれば)早く行うのが賢明です。
ちなみに
家の『お引っ越し』も
「引っ越し元」と「引っ越し先」をワンセットで行います(笑)