お金の摩訶不思議, その他・雑記

自分と正反対の考え方は(もはや)自分で拾いに行かないと発見できません

2024年8月31日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

 

今日は・・・、

太田和彦さんが言われる、

 

蓄財には興味がありません。ましてやこの金を元手にもうけてやろう、といった発想はありません。

 

みたいな、

個人投資家とは真逆の意見も
大切にしないといけませんよ。

という話にまとめたいと思っています。

 

 

でも、

そこに辿り着くまでに
少しばかり寄り道をさせてください。

 

 

 

 

 

突然ですが、
Googleを使わない日ってありますか?

 

わたしはありません。

 

Gメールを使っていますし、
休みの日でもGoogle検索をし、Googleマップを利用したりしているためです。

 

 

ところで、Google(アルファベット)という会社にとってお客さんは誰でしょう?

 

 

あなたや、わたし、ではありません。

 

Googleの顧客は「広告主」です。

 

 

冷めた言い方をすると、

Googleの広告事業における
材料(資源)として、

私たちは利用されている側面を持ちます。

 

 

 

 

 

Googleにとって
目指すべき地点は、

 

なるだけ
長い時間
継続的に
あなた(経営上の資源)に、

自社サービスを利用してもらう状況をキープすること。

 

 

そのため、

あなたのノートPC上のコンテンツは、

知らず知らずのうちに、

 

あなたという人間にとって心地よい空間、

具体的には、

 

あなたが『好きなコト、モノ』
あなたが興味を持つ『事象』
あなたの『信じる考え・アイデア』で溢れていくことになります。

 

 

 

 

 

ぜんぜん大げさなどではなく、

 

あなたのネット環境内では、
あなたが信じる思想が
日々強化されているわけです。

 

 

「個人投資家」というユーザー内でも同様のことが起きます。

 

米国の個別株投資家の、ネット画面上と、
インデックス投資家の、ネット画面上では、
まったく違うコンテンツ、そして広告が溢れているはずです。

 

 

では、より広く「投資家」という括りではどうでしょうか。

 

 

投資家というベクトルを持つ私たちは、

 

自分が投資をやっているから、
他の人も関心を持っているはずだ、とか、

自分は時代の合った行為(投資)をやってるんだ、とか、

 

投資家 = 善 みたいな前提で、
物事を捉えてしまいがちになります。

 

 

 

 

上述のGoogle的戦略を踏まえれば、

 

私たち投資家は
自分の『満足度』が日々増していく環境に、知らず知らずのうちに身を置いているわけです。

 

ちょっと危ないことかも。。

 

 

自分が行っていることを客観視し、

そのメリットだけでなく、

 

自分が行っていることとは『正反対』の考え、行動規範を持つ人の「ことば」にも耳を傾けることはたいへん重要です。

 

 

なぜならそれが、
思考の「間口」を広めてくれるためです。

 

 

 

 

 

一投資家が、

以下、資生堂のグラフィックデザイナーだった太田和彦さんのことばを聞かれたら、どう感じるでしょうか。

 

 

蓄財には興味がありません。
ましてやこの金を元手にもうけてやろう、といった発想はありません。



世の中には、
投資とかお金のため方とかがあるらしいんだけど、
その仕組みがわかりません。



日々の生活に不安がなければ、
それ以上の金銭的な欲望がありません。

 

日経新聞電子版
『おかね私流』 デザイナー 太田和彦さん

 

 

まさに上言は、

太田さんの人生から紡ぎ出された、
お金や投資に対する『骨太の思考体系』= 哲学であるとわたしは思います。

 

こういう考え方も、
清々しくて、わたしは好きです。

 

 

自分とは真逆の思考体系を理解し、それを尊重しつつ、自身が志向するモノ、コトを再認識する。

 

 

今の世の中、せっせと検索し続けたり、
生成AIに質問し続けたりしないと、

自分と正反対の考え方は『発見』できなくなっているのです。

 

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