投資の発想法

賢明な個人投資家は、ベンジャミン・グレアムの系譜の上に立っています

2024年8月3日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

 

ベンジャミン・グレアム氏は
『バリュー投資の父』として有名です。

 

バリュー投資とは?

 

企業の本質的価値と
株価との乖離に注目する投資手法のことです。

 

 

ざっくり言えば、
割安に放置されている不人気な銘柄を買って持ち続けるスタイル。

 

「えっ、割安?」
「不人気?」

 

なんでそんなことするの?

 

人より儲けるためです(笑)

 

 

 

 

 

グレアム氏は
株式市場の『構造』を分析し、
「理屈」による投資を体系立てた最初の人と言われています。

 

『構造』とは・・。

 

株式市場全体を見渡し、
個々の株式や投資家の特性が
ヒートマップのようにばらけている様(さま)そのもののこと。

 

 

では、それ以前の株式市場は
どんな所だったのでしょうか。

 

ギャンブル場。

インフルエンサーが啓示的に「次はこの銘柄!」とそっと紙に書いて渡すような、怪しい場所だったのです。

 

 

そんな株式マーケットを、
グレアム氏はまったく違った視点で捉えました。

 

 

 

 

 

市場には

株価が高い会社も、
株価が安い会社もあります。

 

同じ程度の株価でも、

売り買いされる量が多い株も、
売り買いされる量が少ない株もあります。

 

その株式を取り扱う投資家にも、短期のトレードに勤しむ投資家もいれば、買って持ち続ける投資家もいます。

 

 

株式市場の多層的な『構造』を理解しながら、

 

では、
自身はなにを『基準』に銘柄を選ぶべきか?
より収益性が高い投資を体現するには、どんな投資のやり方を選択すべきかを体系化した人こそ、

 

ベンジャミン・グレアム氏なのです。

 

 

ベンジャミン・グレアム著賢明なる投資家

 

 

 

 

 

投資を科学で捉え、
そこから諸現象の『特徴』を見出して
特定の「方法論」に従って投資を実践していく・・

 

そういう意味では、

 

私たちはみな
ベンジャミン・グレアムの末裔なのです。

 

 

考えてみますと、

個人投資家が「割安株」を見出すという分野が確立してはじめて、小型株や、グロース(成長株)投資という概念も生まれました。

 

そして、
特定の投資スタイルを採用しながら、市場全体の中で「より高い収益」を目指すということは、

 

回りまわって、
市場全体にアプローチする投資法 = インデックス運用 を(後年)炙り出すことにも繋がったわけです。

 

 

 

グレアム氏の功績はほかにもあります。

 

それは「長期的視点の開花」です。

バリュー投資とは
すなわち長期投資であります。

 

なぜなら、
割安に放置されている「株価」が
企業の本質的な価値に届くまでには『時間』がかかるためです。

 

 

 

 

 

その他ベンジャミン・グレアム氏は、

著書を通じて、
リスク管理の重要性、(企業の)財務分析の重要性についても説きました。

 

氏は1894年にイギリスで生まれ、1976年にフランスで死去しました。

グレアム氏はウォーレン・バフェットの師匠にあたります。

 

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