フロンティア株式ETFに関する失敗
2024年6月29日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
「iシェアーズ フロンティア & セレクトEM ETF」(FM)が繰上げ償還、上場廃止となることが決まりました。
今のところ当該ETFの最終取引日は
2025年3月31日の予定です。
昔のわたしは随分「新興国株式」に傾倒していました。
その余波として、
新興国株式の下の
さらに発展途上のマーケット、
「フロンティア株式ETF」を買っていたことがあります。
iシェアーズ フロンティア & セレクトEM ETFは当初、「i シェアーズMSCIフロンティア100インデックスファンド」(FM)という名称でした。
2012年、米国市場に上場を果たします。
先進国株式市場
↓
新興国株式市場
↓
フロンティア株式市場
というイメージです。
当初の組入れ上位国は
クウェート、カタール、アラブ首長国連邦などでした。
その後このFMは
「フロンティア株式ETF」と名前を変えます。
このETFは『MSCI フロンティアマーケット100 指数』との連動を目指していました。今でも指数自体は存在します。
ところが、
FMはいつの間にかその名前を変更していました。
iシェアーズ フロンティア & セレクトEM ETFと・・。
上記ページには
『ファンド概要』が記載されています。
iシェアーズ フロンティア & セレクトEM ETFは、フロンティア市場とエマージング市場の株式へのエクスポージャーを提供することを目指しています。
FMはいつの間にか、
MSCI フロンティアマーケット100 指数との連動を目指す「インデックス型のETF」ではなくなり、「アクティブ型のETF」に変貌していたのです。
(しかも一部新興国株式も投資対象に加わっている・・)
わたしは個人的に、
発展途上の段階にある国々(フロンティア市場)の成長に期待を寄せていました。
ところが、その成長の果実を得るフロンティア市場の株式ETFは「投資の中身」を変容させていたのです。
しかもFM(iシェアーズ フロンティア & セレクトEM ETF)のパフォーマンスは、こちらのページによれば、
世界が激動する中、私たちの想像以上に
フロンティア市場における、個々の株式の『流動性』確保が難しかった面があります。
フロンティアの国々の『為替』の変動が大きく、適正な価格での株式の売買が困難だった面も拭えません。
わたしは今回、iシェアーズ フロンティア & セレクトEM ETFの繰上げ償還、上場廃止という事態に遭遇し、次の「教訓」を得ました。
『指数』との連動を目指すインデックス型の商品は、
上記は重たい『事実』です。
なお、
iシェアーズ フロンティア & セレクトEM ETF(FM)を保有される人がいれば、なるだけ早く売却されることをお勧め致します。
カテゴリ:インデックス投資全般