インデックス投資全般

VTIとはバンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンドのこと?

2024年6月21日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

「米国の上場株式を、ざっくり全部買いたいんです。」

そんな潜在ニーズに火をつけたのが、

1992年に設定された
バンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンド』です。

いわゆる『全米株式インデックスファンド』。

 

 

バンガード創業者ジョン・C・ボーグルの、

「そろそろ本物のインデクスファンドを作ろうじゃないか」という鶴の一声で開発が始まったと言われています。

 

 

 

 

 

実はこの1992年という時期が重要。

 

この頃、中小型株の取引環境が改善し、
より低コストで売買が可能になり、
株価のスプレッドも縮小傾向にありました。

 

つまり、
低コストを維持しつつ、
全米株式インデックスファンドを組成する素地が整ったわけです。

 

 

日本ではS&P500との連動を目指すインデックスファンドばかりに注目が集まりますが、実はアメリカ人の投資家はS&P500よりも、全米株式をより嗜好しています。

 

 

まずはETF同士で比べてみましょう。

 

VOO
『バンガードS&P 500 ETF』

純資産残高はおよそ1.1兆ドル。

 

 

 

画像元:YCHARTS

 

 

VTI
『バンガード・トータル・ストック・マーケットETF』は?

純資産残高およそ1.6兆ドル

 

 


画像元:YCHARTS

(いずれも3月31日現在)

 

 

今、ETF同士で比較しましたが、

 

実はバンガード社の場合、

 

ETFはすべて
既存のインデックスファンドの
『シェアクラス』として運用されるため、

 

約1.1兆ドルと
約1.6兆ドルという数字は、

 

そのまま、
インデックスファンド同士(S&P500と全米株式)の差異でもあります。

 

 

 

余談になりますが、
バンガード社が2001年にETFに参入する際、

 

既存のインデックスファンド資産の減少を防ぎながら、いかにETFビジネスを育てるか?という難題に直面した際、この『シェアクラス』という仕組みが採用されたのです。

 

※VTIの運用も2001年にスタートしました。

詳しくはこちらの記事を。

 

 

バンガード・トータル・ストック・マーケット・インデックス・ファンドは、

 

1992年運用開始
年間経費率 0.04%
保有会社数 3700社強

 

ベンチマークは
CRSP US Total Market Index です。

 

 

当該ファンドは2013年に
当時アクティブ債券ファンドの雄だった
ピムコ・トータル・リターン・ファンドを抜いて、世界最大の投資信託となりました。

今もそうです。

 

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