お金の摩訶不思議

『お金離れ』できていますか?

2024年6月10日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

 

俗に子離れ、親離れといいます。

50代も後半になると、
お子さんが社会人になった、結婚した、

そして家から巣立っていった・・
ということが自然に起こり得ます。

 

 

 

 

 

親としては心配が募りますが、

正直、子の立場からすると、
これから始まる「自分のドラマ」のほうに関心が移っているのが普通でしょう。

 

 

逆に、です。

子が「親離れ」出来ず、

いつまでも経っても
親の指示を待っているようでは、心もとないですね。

 

 

「お金」と「あなた」(お金の保持者)の関係もよく似ています。

 

職業柄、稀に、
『お金離れ』が出来ていないお客様をお見かけすることがあります。

 

 

少し婉曲的なのですが、

要は、自分のお金を
『船』に乗せることを躊躇されるのです。

 

 

 

 

別に、すべてのお金というわけではありません。

 

 

例えば2000万円あるお金のうち、
300万円とか500万円のお金でも、

 

心配で、不安で、
やっぱり手放せない。

 

お金を旅に出すなんて・・、
しかも何年も
外洋で旅をさせるなんて考えられない。

 

 

 

 

結局、お金は手放さず、
銀行の預金や郵便貯金に「全額」置いておく。

 

ご本人にしてみれば、
手元に置いておけば、安心できますし。

 

 

いつでも安否が確認できて、
別に増えもしませんが、減ることもなく、

今のままの姿で居てくれるので、
お金の保持者の「心配」が取り除けます。

 

が、

 

上記は「あなたの心配」を優先させ、
お金の「成長機会」を奪っているとも云えます。

 

 

 

 

 

もちろん、
そのお金はあなたのモノです。

 

しかしほんの少しだけ、
お金のポテンシャル(潜在可能性)について考えてみても損はないでしょう。

 

 

お金はほんらい、
多様性に満ちた存在です。

 

今の、個人の充足のためだけではなく、
将来の、多数の充足のためにも「使われてきた」歴史があります。

 

 

ここ愛媛では
今、田植えの真っ盛りなのですが、

 

 

 

 

昔むかし、
『村』にとって土壌の改良を施す、
灌漑事業を行うことは、

将来の、
多数の充足のために必要な「投資」そのものでした。

 

方々から集められたお金は、
半ば公共的な色彩を帯びながら、
田んぼとその周辺施設に投資されたわけです。

 

 

大航海時代の、貿易船への出資もそうです。

 

航海がうまくいくか、失敗するかは
まさに「不透明」であり、

このような冒険的行い(投資)を
成就させるためには、

 

 

 

 

 

数多の、
「リスクを負ってもいいですよ。」という類のお金が欠かせません。

 

自分のお金を文字通り
「船」に乗せて旅に出し、

そのお金が航海という『事業』の肥やしとなるわけです。

 

今のイメージでいれば、
「お金」→ 「株式」への 変換 でしょうか。

 

 

 

お金の保持者(あなた)はオトナの度量で、心配顔を背中に隠して、「成長して帰って来いよ」と送り出すわけです。

 

 

・航海が成功し、
商品を持って帰ってくれば、
(出資分に応じて)利益がもらえます。

・が、航海が失敗すれば、
差し出したお金(投資金)は全損になります。

 

 

 

 

 

何百年という月日が流れ、

ひとつの株式会社が
連続的な複数の事業を行う存在となり、

そんな株式会社を、
何百も、何千も束ねる投資信託という道具も利用可能になっています。

 

 

お金はこの世の中で、

人の冒険心や技術への邁進や、
社会を進歩させようとする『動力源』として、方々で活用されているわけです。

(そして、)

その恩恵を受けているのは(他ならぬ)私たち自身です。

 

 

そんなお金を、

 

ただ自分の満足だけのために、
手元に置いておくというのは、大人げないですね。

 

 

 

 

 

 

最後に、

しばしば
お金を『所有する』という言い方をしますが、

よく考えてみると、
お金は期限付きの『利用券』みたいなものです。

 

死んであの世に行けば、
もう使えないわけですから、使える権利を大いに行使しましょう。

 

お金の保持者であるあなたが、
お金の利用可能性を真摯に考えないと、他に考えてくれる人はいないわけですから・・。

 

カテゴリ:お金の摩訶不思議

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