ヤフー知恵袋の『質問』に答えてみる(手元の預金を解約して投資に回すのと、今の給料内から投資するのとでは、どちらが良いのでしょうか?)
2024年6月8日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
ヤフー知恵袋を見ていたら、
こんな『質問』が載っていました。
投資を始めようと思うのですが、
定期預金を解約してそのお金を投資に回すのと、
現在の給料内(定期預金は解約せず)
投資するのとでは、どちらが良いでしょうか?
定期預金解約して、一括投資。プラス
給料内投資(毎月1万くらいを予定してます)するのがベストでしょうか?
『答え』
まずは、
現在の給料内から投資するのが良いでしょう。
わたしにとって
「ヤフー知恵袋」は、
本棚の奥にしまい込んだ
『教科書(入門編)』を読み直す作業となります。
基礎の反復練習なのです。
なぜ「練習」になるかというと、
すでに投資を知ってしまったわたしが、
(投資を知らなかった状態に)戻る手助けをしてくれるためです。
ココ、伝わっていますか?
さて、上記『質問』ですが、
投資未経験者であるため、
純粋に、
どっちのお金を『投資』に回すべきなのか?(あるいは両方なのか?)で悩まれているわけです。
2.毎月の給料内から投資に回す?
質問者は(もしかすると)初動の段階で、
1.手元のまとまった預金を解約して投資に回したほうが良いのでは・・という観念的な印象を抱いていたかもしれません。
この、
1.手元の預金を解約して投資に回したほうが良いのでは。という観念は、
世間一般に言われる、
投資は、
お金持ちの人が
『まとまった資金』を用いて行うもの。
という「固定観念」と呼応しています。
つまり質問者は、
長年かけて作り上げた「虚構」(フィクション)に、無意識のうちに反応してしまっているわけです。
何を隠そう、
20代のわたしもそうでした・・。
観念や虚構を打ち破るためには、
ゆっくり深呼吸をして
『ゼロの地点』に戻ってみる必要があります。
投資とは、
ふつうの生活者(個人)が
給与所得以外で、
金銭的な増幅を目指す行為です。
したがって、
何より
ふつうの生活者の『実態』に沿った、
投資の計画が立案されるべきでしょう。
ふつうの生活者の『お金』の実態って・・?
フローからストックです。
繰り返します。
フローからストックなのです。
たとえば、
名古屋市内に住むふつうの個人
福本さん(仮名)は、
社会人になりたての頃、
大きなお金(ストック)など持っていませんでした。
福本さんはまじめに働いて、
毎月の収入を得て、
その中からなんとか倹約し、少しずつお金を貯めていきました。
毎月の『フロー』を
なんとかプラスに保ったわけです。
毎月毎月、
健全なキャッシュフローを維持しながら、
会社の確定拠出年金制度に「マッチング拠出」して、月11000円、外国株式インデックスファンドに積立投資を続けました。
ようやく貯蓄額が300万円になり、500万円になり、600万円にまで育ったので、
このように
毎月のフロー、
つまりは
毎月の給料内から『投資』を始めて、
そして(よりリスクを負う決意ができれば、)ストック(まとまったお金)からの投資も始める。
ですから、
でよいと思います。
なぜなら、
ふつうの生活者の『お金の循環リズム』が、フローからストックへ。となっているためです。
お給料の中から、
月1万円でも1.5万円でもOKですから、積立投資をスタートさせましょう。
最低12ヵ月程度は、試運転のつもりで続けてみます。
もしも問題がなければ、
『お手元の預金を解約して投資に回すこと』を検討しましょう。
ただし、です。
仮に300万円を投資に回すにしても、
「一度に投資してしまおう」と(無理に)思わないことです。
毎月定額の積立投資に慣れ始めたところですから、上記300万円のお金についても、
例えば、
4万円×75ヵ月等に分けて、
「積立方式」で投資していくほうがよいでしょう。
これを『拡大つみたて』といいます。
世の中の観念として、
毎月地味に「積立」なんてやってても、財産なんて作れないよ。みたいな思い込みがあります。
上記はまさに固定観念であり、
積立投資だけで億り人になった人を
わたしは何人も知っています。
『順序』としては、
1.毎月の給料内から投資に回す
2.手元の預金を解約して投資に回す
です。
もちろん、
1、2とも『同じ投資信託』でOKです。
カテゴリ:つみたて投資