お金の摩訶不思議

『精神の山』を登る

2024年6月3日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

 

最初から「高い場所」にいると、
どんな気持ちになるのだろうと時々思います。

 

高い場所では、見晴らしは素晴らしいものでしょう。

しかし、その見晴らしの良さも
日常になってしまえば、
何の感慨も生み出しません。

 

 

 

 

 

X(旧ツイッター)を回遊していて、
先日、野瀬大樹さんのポストを見つけました。

 

 

 

 

この同級生の人は
(以下、わたしの勝手な想像ですが、)

 

・地方の出身者で
・学業のため都心に出て、
・あるいは都心で一度は就職するが、

・地元に戻って家業を継がれる(継がれた)人なのでしょう。

 

きっとご実家は
誰もがその名を知る名家なのだと思います。

 

 

このブログでは再三、

「お金が増える」
「お金を増やす」などと述べていますが、

 

お金を増やすという行為の『根源』には、

 

お金が少ない状況から、
なるだけ多い状態に持っていくという「意」が込められています。

 

 

この『プロセス』に、
あなたもわたしも懸命になっているわけです。

 

 

毎月の収支も同じです。

「今月の電気代、ちゃんと払えるだろうか?」
という、
お金の足りなさが実感としてあると、

例えばお給料が増えたときなど
素直に「うれしい」と思えます。

 

 

 

 

 

上記のような
お金の状況の変化、有難みは、

最初から「お金」があると
感じることが難しくなります。

 

 

上記ポストにおける2番目の言葉、

 

何かを「得る」喜び無し

 

 

これは重たいひと言ではないでしょうか。

 

 

このような状況にある人は、

 

長い人生の中で
自ら『精神の山』を見つけ、
コツコツ登っていくしかありません。

 

 

 

 

 

経済的、金銭的とは別のところで、

乗り越えていく「壁」、
深く掘り下げていく「穴」を、

自身で見つける。

 

そしてそれらに意義を見出し、
コツコツ登っていくわけです。

 

単に、経済的に裕福になる云々と比べ、
上記は明らかに『高次な行い』であるとわたしは思います。

 

 

例えば、ですが、

世界中の富裕層の子女子息が、
学術研究に取り組んだり、
慈善事業に邁進したりすることも、『精神の山』を登る一例であるといえます。

 

 

 

 

 

そして、
上記ポスト 3番目の言葉。

 

自分の代で資産を減らしてしまう恐怖感

 

この独白は切実に響きます。

 

 

 

私たちはふつう、
自分の人生の中で、

 

「お金」 ・・→・・→「お金」 にしていくことで、

 

『ワタシの人生で、ワタシが成し遂げた行為だ。』と自覚するわけです。

 

これは経済的に見た、ある種の達成感」であります。

 

 

 

 

 

それが、ない。

 

 

富裕層に生まれたら、最初から「お金」多 。ですから。

 

 

「お金」多 ・・→・・→「お金」多・・→・・→ 「お金」多・・→・・→

 

自分の役割は
上記状況を損なわないようにしながら、
次世代に財産を滞りなく渡すこと。

 

この精神的なプレッシャーは半端ではないでしょう。

 

 

(もしかすると、)

自身が生きる
この人生時間が、

自分が『主人公』であると、なかなか実感しづらいのかもしれません。

 

 

お金界隈に生息する一人の人間として、
「ひと言」だけよろしいでしょうか。

 

 

自分の代で資産を減らしてしまう恐怖感

 

を逆手に取って、

 

二世代先に、
資産を減らしてしまわないよう、
今、資産を減らす「取り組み」をお勧めしたいです。

 

 

 

 

 

ズバリ申し上げると、
『不動産』という資産から『株式』という資産への転換です。

 

地方であればあるほど、
富裕層の資産は不動産に偏っていると推察します。

 

 

日本の、不動産ですから、

その資産価値は
日本の「人口動態」と一蓮托生です。

 

もちろんインバウンドの需要は底堅いと思われますが、

世界に目を転じても、
今世紀中には「世界人口」はピークアウトする可能性が高いです。

 

 

 

 

 

加えて、
人々の『生活様式』が刻々と変化している事実も重要でしょう。

 

例えば1日24時間の中で、

 

「リアルな空間」に居る時間がますます逓減し、
「デジタル空間」で過ごす時間が逓増している・・という『変化』です。

 

 

リアルな『空間』を提供する実物不動産の価値は、長い長い目で見れば、減じていくしかありません(なので「二世代先」と書きました。)

 

 

 

 

 

資産家には資産家なりの苦悩があり、そのいっぽうで資産家にしか出来ない事柄もあります。

 

お金そのものは、万人に等しく、喜びも悲しみも両方もたらすものであるとわたしは考えています。

 

カテゴリ:お金の摩訶不思議

おすすめの記事