NISA活用法, 確定拠出年金(iDeCo・企業型)

イデコ VS. ニーサ どっちが優先? その1)

2024年5月30日

 

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

iDeCo(イデコ)も
NISA(ニーサ)も
根底の思想は同じです。

 

投資信託で
長期積立を実践して、
あなたの老後の生活を支える。

 

ココ、案外重要です。

 

 

 

 

 

でもiDeCoは「年金制度」なので、
器(うつわ)の中身がそこそこ厳格です。

 

 

例えるなら・・、
整然と椅子が並んでいる教室のようです。

 

前ではキリっとした先生が、
都度都度の書類の提出を求め、

「60歳になるまではお金は出せませんよ」と注意します。

掛金の変更も年に1度だけ。

みんなお行儀よく座っているイメージ。

 

 

 

 

 

対してNISAは自由な校風です。

 

いつ売却してもOKですし、
掛金の変更も自由です。

屋外のフリースペースで
制服もなく、みな伸び伸びと投資をしている感じ。

 

 

特に20代、30代の若い皆さんには、

iDeCoより
まずはNISAを優先させる。

これをお勧めします。

 

(上記は新NISA誕生に伴い、
当クリニックの方針変更そのものとなります)

 

 

 

 

 

若年の投資未経験者の人は
リタイアまでの年数が「30年超」と長く、

中途でのライフプランの変更が
「おそらくあるんじゃないの。」位に思っておいたほうがよさそうです。

 

であるなら、
60歳まで資金拘束されるiDeCoは

「余裕が出来たら始めよう。」
というスタンスでOKです。

 

 

しかしながら決して、
NISA制度がバラ色なわけではありません。

 

保有商品を売却する際、
(いつでも)非課税が約束されますが、

 

それなりに大きな『利益』を生むためには、
それなりに長い『年月』が必要です。

 

 

実は、NISA制度は
長い長い投資のプロセス上では、
何も・よいことがないわけです。

 

 

対してiDeCoは
投資の成績とは関係なく、

掛金を払い続けることで
所得控除という『実利』が毎年、約束されます。

※毎年コンスタントに節税が出来るわけです。
こういう類はNISAにはありません。

 

 

例えるなら、

お弁当箱を開けて、

「自分がいちばん好きモノ」から食べるタイプの人は、iDeCoに向いていると云えます。

 

NISAでは
「いちばん好きモノ」(実利)が食べられるのは最後ですから。

 

 

 

 

 

 

20代、30代の人でも、

自分は毎年毎年、決まった『メリット』がないと、とても投資なんて続けられそうにない。という人は、

 

例外的に

iDeCo (優先)1位
NISA      2位

という位置づけであっても構いません。

 

(ただし両方、並行して続けます。
もしも積立できる掛金が月3万円あるなら、
iDeCo2万円、NISA1万円のイメージです。)

 

 

あくまで例外的ではありますが、
なぜ上記のような提案も行うかといえば、

あなたというお人の特性(キャラクター)によって、iDeCoのほうがより向いている。

という『ケース』は存在するためです。

 

 

次に、
投資の出口のお話です。

 

これは明らかに
NISAがiDeCoより有利でしょう。

 

非課税期間が無期限化されたため、
NISAではいつ売却しても(利益に対して)非課税が約束されます。

 

 

 

 

 

対してiDeCoは(年金制度であるため)
資産額すべてが『課税対象』です。

 

 

今の税制では
『控除』が大きなボリュームを擁するため、
課税の金額ベースが抑制されていますが、

 

今、20代、30代のあなたが、

60代、70代になって
iDeCoで育てた資産額を受け取る頃には、

 

(控除の大きさは圧縮されており、)
課税ベースがかなり大きくなっていると予想します

 

 

 

また、細かい話ですが、

制度を維持するための『負担コスト』については、
NISAの場合、特別にかかりません。
ゼロ円です。

 

対してiDeCoは
厚労省の天下り先?である
国民年金基金連合会が制度の大元であり、

この組織が旧態依然としているため、

 

iDeCo加入時に加入コストを課すと同時に、
イデコ口座維持のために、月171円の維持手数料を支払う必要があります(うち月66円は信託銀行への支払い)

 

 

 

 

 

最後に、
投資のしやすさ、投資の続けやすさについてです。

 

これは意外に思われるかもしれませんが、
iDeCoのほうが一貫した長期投資は続けやすいのです。

 

 

なぜなら
『制約』が多く、自由度が低いためです。

 

 

いっぽうNISAは
自由度が高く、
『非課税』×『投資枠の復活』というメリットが燦然と輝くため、

 

かえって売り買いをしたくなったり、
金融商品を変更したくなったりという、

さまざまな『誘惑』が投資家に差し迫ってくるため、一貫した長期投資には強い意思が必要となります。

 

 

つまりは?

両制度とも、一長一短がある。ということです。

 

 

 

 

上記を諸々含めつつも、
若い人にはまず NISA をお勧めします。

(余裕が出来ればiDeCoも始めるというスタンスでOKでしょう)

 

カテゴリ:NISA活用法, 確定拠出年金(iDeCo・企業型)

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