全部買っておこう。
2024年5月7日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
えーっ?
何かを選択しないなんて
ストレスじゃないですか!
フム。
たしかにそうです。
私たちは一消費者として、
いつも何かを選び取っています。
と言いますか、
選び取ることが、すなわち「消費」ですし、
日々の暮らしの「前進」でもあります。
それだけではありません。
私たちは一生産者としても、
(悩みつつ)何かを選び取っています。
あなたのお仕事がどのような種類のものであれ、
常に決断をする・・
結果何かを「選び取りながら」タスクをこなしているわけです。
7月にはパリでオリンピックが開催されます。
さまざまな競技で、
熱い戦いが繰り広げられることでしょう。
たとえば『サッカー』なんてどうですか。
〇 日本人であれば、ふつう日本を応援しますね。
〇 カナダ人は、カナダを応援したくなる。
〇 ブラジル人は、ブラジルを応援したくなる。
これみな、自然の情でしょう。
数多の競技の中で
実にたくさんの国々の、
実にたくさんの選手たちが登場するからこそ、
オリンピックは盛り上がるわけです。
投資の世界でも、
国によって
国民がどの程度「投資」に習熟しているか、
あるいは、
どのような投資に人気があるかも違っています。
これ、ほんの10年前までそうでした。
「世界株式」インデックスファンドなんて夢のまた夢でしたし、
「アメリカ株式」が、
主要な投資カテゴリーのひとつとして人気化するなんて(誰も)思っていませんでした。
欧州は概して
アクティブファンドがまだまだ強いです。
(日本と比べても)
各種手数料が細かく徴収されたりします。
が、『分散投資』の概念は深く染み渡っていると感じます。
そして、中国はとにかく不動産です。
「家」を持たないと、
結婚すら難しいのが現実ですし、
「家」そのものが
もっとも普遍的な財産と見なされ、
親戚縁者から借金までして家を購入しようとします。
でも、
この現象も不可思議です。
なぜなら、1980年代までは
中国では土地も建物も、
個人が所有する(財産権)なんて概念はなかったわけですから。
※今でも中国では
不動産の売買とは、
土地使用権・建物使用権の売買であります。
翻ってインドはどうでしょう?
かの国では
投資というマーケットはまだ勃興し始めですから、
当然、インド株、インド株のアクティブファンドが全盛ですが、最近ではアメリカ株式のインデックスファンドも人気のようです。
ポートランドなどは、
自国への株式投資がまだまだ人気なのでしょうね。
なにしろ、
ワルシャワ証券取引所が開設されたのは1991年のことです。
それまで共産圏に属していたため、
「お金を儲ける」ことそのものが縁遠いものでした。
「株式が買える」の、『株式』の意味合いがまだピンとこないのでは?
現在、
世界の100か国以上で「株式のいちば」は存在していて、
規模の大小こそあれ、
株式会社がお金を調達する場となっており、
また、一介の市民が、別に許可証とかも要らず、
『株式』というリスク資産を持ち、それを売り買いすることが、ふつうに出来ています。
(世界の)共通言語になっているのです。
冒頭の『サッカー」の話に戻れば、
日本人は、日本を応援したくなる。
カナダ人は、カナダを応援したくなる。
ブラジル人は、ブラジルを応援したくなる。
フランス人は、フランスを応援したくなる。
ニュージーランド人は、ニュージーランドを応援したくなる。
でも、
そんなサッカー観戦の模様を俯瞰して、
みたいな感覚を、
別に持ってもよいわけです。
インド株でもなく、
欧州の株式ファンドでもなく、
ナスダック100でもなく、
の精神です。
これってけっこう凄いことだと思います。
カテゴリ:インデックス投資全般, 世界投資的紀行