17歳の誕生日おめでとう。セゾン・グローバルバランスファンド
2024年3月16日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
17年も生きていれば、
酸いも甘いもいろいろあったろうと推察します。
わたしが
セゾン・グローバルバランスファンドを評価するのは、まず「リーマンショック」（金融危機）を乗り越えている点です。
当該ファンドは
2007年の3月15日設定。←この日が誕生日。
投資信託は
基準価格10000円でスタートしますが、
画像元：セゾン投信
当該ファンドはリーマンショックの荒波に揉まれ、
2009年1月26日、
設定来の安値 6275円 を付けてしまいます。
設定時からみると、
実に37％以上のマイナスです。
私たちは
株式50：債券50のバランスファンドでも、
大きなマイナス（約37％）を経験するのだという事実を、しっかり頭の隅に留めておくべきでしょう。
その後も、
ギリシャ危機などの影響で
当該ファンドは2013年に至るまで
運用成績はまったく振るいませんでした。
セゾン・グローバルバランスファンドの現在に至るまでの、ファンド価格とファンドの純資産額の推移です。
画像元：セゾン投信
17年生きていれば、まさに波乱万丈、いろいろあります。
わたしは
2008年から2009年にかけての、
リーマンショックという『災い』が、
当該ファンドと、
当該ファンド保有者の「足腰」を強くしたのだと思います。
セゾン・グローバルバランスファンドが、
初めから右肩上がりの成績だったとしたらどうでしょう？
ファンド保有者の「特性」はここまで粘り強いものにはならなかったのでは・・。
初期の頃、未曽有の暴落に遭遇したファンド保有者は、「これがマーケットの本質なのだ」と、冷酷な事実を受け止めざるを得なかったわけです。
「もう止めようか」、
「今は休もうか」と思いつつも、
何とか積み立てを続け、
「ワタシって運が悪いのかな」
「まあ、耐えることも投資のうちなのかなあ・・」と、
半信半疑の気持ちで
セゾン投信から届く『お客様へのメッセージ』を眺め、
『答え』は見えてこないのかなぁ・・と、
今の「セゾン・グローバルバランスファンド」のDNAを形成しているのではないでしょうか。
運用会社（セゾン投信）にしても同じです。
運用方針はきちんと掲げてスタートしたけれど、
リーマンショックの荒波に遭い、
「これはタイヘンだ、
こんな激変がやって来るとは・・・」と危機感を露わにし、
兜の緒を締め直して、
ホルダー全員に届くよう『長期投資・分散・積立！』と、
繰り返し説くしかないと「覚悟」を決められたのではなかったでしょうか。
昨年の6月には
前会長の中野晴啓さんの解任劇があり、
また新NISAのスタートに伴い、
12月度は当該ファンドを解約する人も増えたようですが、
画像元：SBI証券
それでも、
「純資金流入」が継続しているのは、
まさに、
ファンドを作る人と
ファンドを持つ人の「足腰の強さ」の賜物だと思います。
当該ファンドは
運用会社とファンド保有者が手を携え歩んでいる投資信託の好例ではないでしょうか。
セゾン・グローバルバランスファンドの
3月15日時点の基準価格は 24173円 です。
お誕生日おめでとうございます！
1日遅れてスミマセン。
