NISAビギナーのあなたにお勧めしたいのが『拡大つみたて』
2024年3月15日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
本日はターゲットを明確に絞ります。
・現金・預金で1000万円超の資産がある人
・なるだけ長く投資を続けたいと思っている人
縁あって
新NISA口座を利用して
積立投資を始めたあなた。
おめでとうございます!
素晴らしいことだと思います。
投資に限らず、
『最初の一歩』ほど、偉大で大きな一歩はありません。
期待と不安が入り混じる心境でしょうが、
ぜひ長く投資を続けていただければと思います。
ちょっとした『問題』が隠されているかもしれません。
仮にあなたが、
毎月毎月の収支の中から、
月3万円とか月4万円の「つみたて投資」を考えておられるなら、
それを5年、6年と続けたとしても、
『投資の割合』は、
いっこうに高くならないかもしれません。
??
ちょっとした『計算』をしてみましょう。
月4万円の「つみたて投資」を5年続けても、
投資元本は240万円です。
いっぽう、
あなたはお手元で
すでに1400万円の預金があるとしましょう。
今から5年経っても、
預金過多 > 投資 の状態は変わりません。
ついでに申し上げれば、
毎月4万円の「つみたて投資」を行ういっぽうで、
毎月4万円の『貯蓄』もコンスタントに続けているとすると・・。
この月4万円の貯蓄は5年後、
240万円の「まとまった預金」となって、
現在の1400万円の預金にプラスされます。
カンさん。
いったい何が言いたいの?
ハイ。
毎月の収支の中から、
NISA口座でコツコツつみたて投資を続けても、
手元の『預金部分』(今の場合:1400万円)が手付かずだと、
「資産全体」で見た場合には、
たとえば
預金資産:投資資産=5:5 という割合には到底たどり着けないのです。
手元の預金が多いと(実際そういう人は大勢います)、資産全体の中で『投資の割合』を高めるのは至難の技なのです。
仮に、です。
トータル資産のうち、
たとえば預金:投資=5:5 という比率に達するためには、
思い切った「積立投資」が必要になってきます。
この思い切った積立投資のことを『拡大つみたて』と呼んでいます。
NISAで、
毎月の純粋な「つみたて投資」?
もちろん実施します、賛成です!
しかし、
それだけではなく、
預金に眠っている(たとえば一例ですが、)1400万円のうちの半分の700万円相当を、
「期間を定めて」積み立てていきませんか?
これを『拡大つみたて』と云います。
NISA口座の投資内訳として、
落とし込んでみましょう。
<以下、あくまで一例です。>
NISA口座では
つみたて投資枠と成長投資枠を合わせて
月30万円が積立の「上限額」となります。
そこでこんな『内訳』を策定してみました。
預金からの「拡大つみたて」 20万円
今の場合、
『拡大つみたて』の原資は、
預金部分の700万円であるため、
拡大つみたて部分は、
月20万円 × 35か月 = 700万円 のイメージとなります。
すなわち、NISA口座内で、
36か月目からは「月4万円」の純粋な毎月のつみたてに戻すわけです。
上記のような「積立のスキーム」を作ることで、
あなたは
まとまった700万円という預金も、
無理なく投資に回すことが出来るようになります。
ちなみに、
純粋な毎月のつみたて 4万円
預金からの「拡大つみたて」 20万円
と記しましたが、
NISAの「ふたつの投資枠」に当てはめてみると以下のようになります。
『成長投資枠』 14万円
「ふたつの投資枠」とも、
1本のインデックスファンドで揃えておけば、
途中で積立金額の変更を行っても管理がラクですね。
『拡大つみたて』を行うことで初めて、
全資産の中で、
投資に回す資産、
すなわち「リスク資産の比率」を高めることが可能になります。
もちろん、
これは背中に背負う「リスク量」が増すことを意味しますが、
長い時間スパンで見れば、
お金の増え方がよりダイナミックになっていく可能性が高いでしょう。
NISAという器は、
『拡大つみたて』にとても向いているのです。