資産は人間の『寿命』を超えて生きることが可能です
2024年3月4日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
「カンさん。最近、資産の増やし方より
『減らし方』の言及のほうが多いですね。」と、
あるお客様に言われました。
たしかにそうかもしれません。
書籍「DIE WITH ZERO」に感銘を受け、
わたし自身、
お金を使っていくことを意識するようになりました。
が、しかし、
リスク資産の扱い方は、
のみではありません。
という『選択肢』もあります。
人間ひとりの命は儚いものです。
死んでしまえば、10年、20年を待たず、
1年、2年経っただけで、
みな自然と(その人のことを)忘却してしまいます。
作家の安部公房は
「人は死ねば、焼かれてあとにカルシウムが残るだけ」と喝破しました。
自身で使い切る前提であれば、
あなたの寿命と
資産の寿命はほぼイコールになります。
ただし、
あなたが望めば、
資産はヒトより長生きさせることも可能です。
実際、不動産や株式は
何世代にもわたって受け継がれたりしています。
ヒトは加齢とともに衰えますが、
資産は(モノによっては)
加齢とともにどんどん大きく、逞しくなったりするわけです。
あなたが亡くなったあと、
あなたの子どもが
あるいはお孫さんが、
あなたの『投資信託』を引き継いで、
それを保有し続けてくれるというのは物語としてなかなか骨太です。
ひろゆきさんの本『1%の努力』によると、
イタリアのフィレンツェには、600年前から納税記録が残っていて、600年前に富裕層だった家系は2011年になっても富裕層のままだったのだそう。
きっとビジネスそのもの、
株式、不動産、金(ゴールド)、美術品、骨董品などを、幾世代にもわたってバトンタッチし続けているからなのでしょう。
繰り返しになりますが、
「資産」は自分が生きる中で育て、使い切ってもOKですし、
また、
使いながらも、さらにその先、
『遺す』こともできます。
もしも、
資産をこの先、
『遺す』ことに決めたのなら、
『バトンタッチ』が待っています。
もしかすると、
このブログを読んでいるあなたは、
『バトン』を受け継ぐほうの人かもしれません。
ここにひとつ「難所」が・・・。
『バトン』を手渡す人が生きた時代には、
その資産はフィットしたかもしれませんが、
『バトン』を受け継ぐあなたにも、
その資産が引き続き「ふさわしい」とは限りません。
具体例でいえば、
地方の不動産が当てはまるでしょう。
あなたが『バトン』を受け継いだ側で、
先々のことを考えたら、
(不動産のまま持ち続けるより)
グローバルに分散された株式のほうがその価値を保ちやすい、あるいは成長させやすいと感じたら、
(現にわたしもそう思います。)
(ご先祖さんはそれで怒ったりしません!)
自分のため、家族のために長く資産を有効活用することこそが大事ですから。
また、一歩手前で、
『バトン』を渡すあなたのほうが、
あなたが元気なうちに、
「不動産」⇒「グローバル株式(例えばオルカン)」に、資産のカタチを変えていてもよいわけです。
(ご先祖さんはそれを責めたりはしません!)
時代、時代で、
ふさわしい資産のカタチは移ろいます。
あなたの時間(100年)プラス
次の世代の時間(100年)と捉え、
バトンを渡すことを前提に『資産管理』を行う。
これも立派に素晴らしいことです。
カテゴリ:お金の摩訶不思議