2029年秋、新NISAで投資の『迷い道』に嵌り込んだ七曲翔太です
2023年11月19日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
以下、すべて「フィクション」となります。
ぼくの名前は七曲翔太。
あの時は正直「ラッキー」と思いました。
ちょうどその頃
まとまったお金を貯めた頃で、
絶妙のタイミングで
『新NISA』が始まると知って、もう小躍りしたものです。
もちろん、
事前にちゃんと勉強もしましたよ。
「つみたて投資枠」120万円
「成長投資枠」240万円で、
生涯の投資枠が1800万円もあるから、
・つみたて投資枠、成長投資枠をなるだけ上手く活用する。
これを心掛けようと。
そして書籍も数冊読みました。
ある著者さん(Eさん)の本の中で、
〇 成長投資枠では 夢を買おう
と書いてありました。
素敵なことばだと思いましたよ。
なにせ金融庁のページにも、
「つみたて投資枠」は
長期の積立・分散投資に適した一定の投資信託
「成長投資枠」は
上場株式・投資信託等
と書いてあったので、
それぞれの制度を
うまく使いこなさないと!とぼくは感じました。
ところで、そのEさんの本の中では、
「成長投資枠」の投資スタイルを
大きく2つに分けて解説していました。
米国株(グロース株)でハイリターンを狙おう
高配当株と高配当株ETFで安定インカムを狙おう
というものです。
いっぽう、
リスクヘッジとして、
「つみたて投資枠」では全世界株式型のインデックスファンドを積み立てるべし。とも書かれていました。
実にいろいろな投資法を実践できるのだなぁと、ワクワクしたのを思い出します。
Eさんの本では、
「つみたて投資枠」「成長投資枠」とも、
具体的な推奨銘柄が記されていたので、
わたしはそれに基づき、
2024年からNISA口座内で
銘柄を買っていったのです。
まず、
「つみたて投資枠」で積み立てる
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)は、
設定を済ませるだけで
自動的にファンドを買ってくれるのでラクでした。
次にメインの「成長投資枠」です。
米国のグロース株は
5倍、10倍になる可能性があるいっぽう、
リスクも高めなので、年240万円の枠の中で、
100万円までと自分で「制約」を設けました。
残りの年140万円相当を、
70万円「高配当株」
70万円「高配当株ETF」としました。
ぼくが2024年と2025年に、
実際買っていった銘柄は以下です。
24年)予算100万円
CIGI LZ MCS
25年)予算100万円
CLDT NGS BRT
24年)予算70万円
INPEX 三菱商事 川崎汽船
25年)予算70万円
オリックス 日本マクドナルド 三菱HCキャピタル
24年)予算70万円
VYM 日経平均高配当株50指数連動型上場投信(1489)
25年)予算70万円
SPYD
グローバルX MSCIスーパーディビィデンド-日本株式 ETF(2564)
高配当株と、
高配当株ETFは
円とドルで定期的に「配当金」が入ってくるので嬉しかったです。
Eさんの本の中でも
価格変動は極力気にしないようにと書かれていたので、
26年も27年も28年も、
きちんと銘柄を定めて、
ひたすら入金していく事に専念したのです。
ところが、です。
2028年の秋口から雲行きが怪しくなり始めました。
イタリア、スペインの右翼系政権が
際限なく財政支出を膨らませ、
それがきっかけで二度目のユーロ危機が発生。
欧州市場だけでなく、
アメリカ株式市場も暴落します。
(S&P500が「35%」程度下落しました)
つみたて投資枠で保有する
eMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)も「33%」程度ファンド価格が下がりました。
米国グロース株は
軒並み40%以上のマイナス。
赤字で記した銘柄は50%以上の下落となり、
CIGI LZ MCS
CLDT NGS BRT
FORR MC PPC
AGYS ACRE NABL
HLLY AREC HBM
2029年8月に
MCS は破綻してしまいました。
※注 フィクションです。
個別株の価格変動が
これほど大きくなるとは思っていなかったので、
ぼくははじめて投資で夜眠れなくなってしまいました。
2024年から始まったNISAへの資金投入が
「終わり」に近づいていた頃の『暴落』であったため、
正直、心身にこたえました。
当初、大きな非課税優遇制度という触れ込みで『NISA』に興味を持ちましたが、正直、運用資産が大きくマイナスに沈んでしまえば、非課税は絵に描いた餅に過ぎません。
株式市場は低迷したままで、
2029年の11月を迎えました。
ぼくは何をしたかったんだろうと自問しています。
こんなだったら、
つみたて投資枠で買っているインデックスファンドという投資信託を、成長投資枠でも買っておいたほうが良かったかなと思うこともあります。
(株式100%のファンドだとリスクの取り過ぎと感じるので、多少債券も組み入れたファンドで。)
上記、すべて「フィクション」となります。
最期の、
つみたて投資枠で買っているインデックスファンドという投資信託を、成長投資枠でも買っておいたほうが良かったかなと思うこともあります。
という文章こそ
実はポイントです。
あなたの投資が「どんな性格を帯びるのか?」
これこそが新NISAにおける
あなたの投資スタイルを決定づけるのです。
『成長投資枠』内で、
成長投資枠でしか買えない商品を買ったほうが、
新NISAの制度・特徴をすべて網羅できるような気がして『満足度』は上がるかもしれません。
与えられた選択肢を、すべて網羅する必要はないわけです。
あなたの投資手法(投資のやり方)を
あなた自身が十分に知って、
その手法に当てはまる部分のみで、
新NISAを利用すればよいのです。
大事なのはNISAではなく、あなたの投資のやり方です。
つみたて投資枠で買っているインデックスファンドを、成長投資枠でも買っておいたほうが良かったかなと思うこともあります。
という後悔が起きないよう、
次の事実を頭の中で「3回」は繰り返しておきましょう。
つみたて投資枠で買えるファンドは成長投資枠でも買えます
— カン・チュンド@インデックス投資アドバイザー🙋♂️ (@4649kang) November 17, 2023
つみたて投資枠で買えるファンドは成長投資枠でも買えます
つみたて投資枠で買えるファンドは成長投資枠でも買えます
七曲さん、
新NISAの『成長投資枠』は、
成長投資枠でしか買えないモノと、
つみたて投資枠でも買えるモノという「二重構造」になっているのです。
カテゴリ:NISA活用法