100年ライフプラン

書籍『DIE WITH ZERO』を読めば、人生設計の「プランB」が見えてくるかもしれません

2023年8月28日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

わたしはFPとして、
長寿が「人生設計」にどんな影響を与えるのかに興味があります。

 

今は、
思ったより長くなった『生きる時間』に、
私たちの『感覚』(脳)がまだ追いついていないと思うのです。

 

例えばスズメは将来について考えたり、
未来のことを心配したりはしません。

人生が、いや「スズメ生」が短いためですね。

 

人間も、近世までは
『期待寿命』が短かったために、

たとえばお金に関しても
「キャッシュフロー」のみを考えていれば(それで)事足りていました。

 

→ お金入ってくる → お金を使う の「繰り返し」で人生が終わる・・。

 

 

 

 

 

たとえば鎌倉時代に、

今できる経験を優先させるべきか?
それとも老後に備え、そのお金を貯めておくべきか?なんて悩むことはなかったはず。

 

 

ところで、
あなたは今どんな経験をしていますか?
最近、楽しいことってありましたか。

 

仕事・家庭・親のこと・自身の健康、もう、気にするべき事、処理すべき事が山のようにあって、自身が楽しさやワクワクを享受することを忘れていませんか?

 


わたし個人は、長く生きることそのものには、あまり意味を見出せない人間です。

 

生きる時間が長くなればなるほど、

「生きる」という空間そのもの、
その中に「何を入れるのか?」という中身が希薄化する恐れがあるためです。

 

 

たとえば、
誰だって『未来』は怖いものです。

分からないですから・・(不確定のかたまり!)

 

 

 

 

その「わからなさ」が、人を不安にさせ、過剰に未来に備える気持ちにさせ、過剰に人にお金を貯めさせたりします。

 

 

FP的見地から言えば、

 

将来病気になったり、介護が必要になったり、認知症が進んだり・・「まとまったお金が必要になったりしたらどうしよう!」と、まだ30代の相談者さまが真顔で心配されたりするのです。

 

 

 

1000年前から『未来』は不確定であり、それは1000年後であっても全く変わりません。


たとえばたった1年後に何が起こるかさえ、
私たちにはまったく分からない。

この事実は、どんな時代でも同じであり、変えようがないものです。

 

 

(例えば)2020年1月1日に、
あなたは「新型コロナウイルスの脅威」を感じ取っていましたか?

 

 

FPらしからぬ言い方ですが、

今できること(= 買える経験)をしないで、
単に老後の不安を解消するために(ひたすら)お金を貯める、お金を増やすという考え方には、賛同しかねます。

 

 

今が犠牲になってしまうためです。

 

 

もしかしてあなたは、今の充実 < 将来への備え になっていませんか?

 

 

 

 

 

なにもわたしは、
お金を貯める(増やす)のが悪いと言いたいわけではありません。

 

しかし、今できること、
いくばくかのお金を出せば経験できることも、
あなたの人生にとって「立派な財産」といえるのではないでしょうか。

 

 

仮に65歳までひたすら「経験する」ことを我慢して、
たとえば7000万円まで資産を積み上げ、

そこから(つまり65歳から)
より多くの、より多彩な経験を、果たして・していけるでしょうか?

 

 

いくらお金を貯めこんだところで、
高齢になればお金を使って経験できることはだんだんと限られてくる。

 

 

この文章を、
わたしは『DIE WITH ZERO 人生が豊かになりすぎる究極のルール』という書籍の中で知りました。

 

 

 

36歳のあなたには今700万円しかなくても、
そのうちの200万円で新たな経験にトライして、

それがきっかけで新たな仕事と遭遇し、

結果として新たな地平が開ければ、
その経験から得られるリターンは200%にも300%にもなり得るはずです。

 

 

若いうちの経験は、あとから何度でも、まるで長く続く『配当』のように、人生の充実に貢献してくれたりします。

 

 

人生とは
今の充実と、将来への備えとの『バランス調整作業』です。

 

私たちが生きる時間を、
長~い横軸の「真白い空間」だとすると、

そこで何を経験し、どう感じて、どんな思い出として紡ぐことができるか・・

その『足し算』で結局、人生は終わるわけです。

 

 

あなたが万一、仕事や日常のルーチンのみに専念し、
本当は自分の意思で幾度も『方向転換』ができたはずなのに、

 

慣性の法則になかなか逆らえず、

結局69歳までワークに突き進み、

長~い横軸の「人生時間」が終わりに近づいたとき、

 

〇 経験、そんなに出来なかった。
〇 お金、9000万円余っている。

 

というのは、極めてアンバランスだと思いませんか?

 

 

 

 

 

〇 あなたにとって何がもっとも重要なのか?

それは、貴方がしたいこと、するべきこと(経験)。

 

書籍『DIE WITH ZERO』の中では、最期に残るのは「思い出」だけと喝破しています。

 

 

経験のためにはお金が要ります。
したがってお仕事、資産運用も大切です。

 

ただ、仕事で食われる時間と
経験をするための時間は、
ある意味、人生の中で『取り合い』になってくるわけです。

 

 

 

 

 

そのバランス調整作業を、「ワタシ、もっと真剣にやったほうがいいかも。」と気付かせてくれるのが本書です。

 

本書における「人生設計」の切り取り方はきわめてチャレンジングであり、

あなたが思っているよりもっと早く、
お金を使い始めないといけない(『経験』を買わないといけない)と主張しています。

 

 

「プランB」の人生設計を実践すべきだ!と、本書から大いに刺激を受け、おまけに『つみたて投資の終わり方』という本まで書いてしまったのが、何を隠そう、私なのです(笑)

 

「DIE WITH ZERO」の意味は?
死ぬときに財産をゼロにする生き方ということ。

お勧めの本です。 

 

 

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