100年ライフプラン

あなたは親御さんとは違う道を歩むかもしれません、少なくともマネーリテラシー全般においては。

2023年8月15日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

まずは「具体例」を挙げてみましょう。

 

 

親世代は、
あなたから見れば人生の先輩です。

生き方、仕事に対する取り組み方、子育て、処世術など学べることは実にたくさんあります。

 

 

ただ、こと『お金』に関しては、
あまり参考にしないほうが（もしかすると）良いかもしれません。

 

なぜかといえば、
お金回りのことで親御さん世代が『経験した』ことと、
あなたが今『経験している』ことが、あまりにも違いすぎるためです。

 

 

 

 

 

 

 

あなたは社会人になって以降、
ほぼ『ゼロ金利』しか経験していません。

 

普通預金にお金を預けて
「利息」が付いてお金が増える。
こういう感覚はおそらく皆無ではないでしょうか。

 

（あなたにとっての銀行は、
文字通り「お金を預けておく」ところなのです。）

 

 

ところが親御さん世代は
預金で「お金が増えた」という経験（成功体験）を持っておられます。

 

この『余韻』はけっこう強烈で、

たとえば銀行が『毎月分配型の投資信託』を勧めてきた際に、

 

 

 

 

 

 

 

親御さん世代は、
終身保険、個人年金保険などが
「けっこう利回りのよい貯蓄」として機能しました。

 

それは、
金利の高い時代の、
長期の、
固定金利商品だったためです。

 

 

 

理由はシンプルで、それは、

ゼロ金利時代の、
長期の、
固定金利商品 になるためです。

 

（貯蓄性の商品を求めるなら、
「個人向け国債10年物（変動金利です）」のほうが良いでしょう）

 

 

 

 

 

 

終身雇用、年功序列の制度下では、
住宅ローンを組んでも、
返済していける目途がつきやすかったです。

最終、退職金でローンの残債を返すとか。

 

 

ところが、あなたの世代で多大なローンを組むと、購入した住宅に生活が縛られる可能性があります。

あるいは、
金融資産への投資に制約がかかる恐れがあります。

 

 

 

親御さん世代・・儲けるため！

あなた・・人生を切り拓くため！

根本的な背景が異なるのです。

 

 

 

 

 

親御さん世代・・逃げ切れます

あなた・・受給額が逓減する、
支給開始時期が繰り延べされる可能性あり。

 

その他、
働き方、キャリアの選択についても、

「会社に入ったら、〇〇〇で□□□しなきゃダメだぞ」みたいなことを、親御さんから言われるかもしれません。

 

 

 

なぜなら、
あなたと親御さん世代では、
企業と働き手の関係性が異なるためです。

 

 

 

 

そして「資産運用」に関しては、

自らの生活レベルを向上させるために
長期・分散・つみたてで行っていくものだという主旨が、

（もしかすると、親御さんには）なかなか理解しづらいかもしれません。

 

あるいは露骨に、

「投資なんて危ないぞ。止めておけ！」と、親御さんは立腹されるかもしれません。

 

そして、親から否定的に見られるコトを、
実践し続けるというのは（誰に取っても）つらいものです。

 

 

 

わたし自身、自分の親を尊敬していますし、
今の自分があるのは親が愛情を注いでくれたおかげです。

 

 

しかし、こと経済的な規範（マネールール）に関しては、

私たちはある意味、
親がやってきたことを裏切らないといけないのかもしれません。

 

 

 

 

お金に関して親御さんが熱心に「○○するように！」と言われるのは、

悪気はなく、

ご両親は純粋に
ご自身の「成功体験」からそれを勧めているだけなのです。

 

 

 

わずか30歳しか年齢が違いわない親と、

こうもお金に関する考え方が違うのは、
それだけ世の中の変化のスピードが早くなっているからなのです。

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