投資の発想法

ミスしたり失敗したり、試行錯誤するのが投資のプロセス

2023年8月12日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

意を決して物事を始めたら、
最初から「うまく行って欲しい」ですよね。

出来るなら、
ミスとか失敗なしで順調に推移して欲しいものです。

 

 

 

 

 

Twitterは「X」になりましたが、
あえて以下『ツイート』と言います。

 

たくさんの『ツイート』を読んでいると、
その言葉の下部に隠されている含意というものに、
わたしの気持ちは動かされます。

 

たとえばこんなツイート。

 

 

この人はおそらく、
当初「個別株式」に挑戦していたのでしょう。

 

でも個別株投資では、
「正しいモノを選ばないといけない」。

 

このプレッシャーと、
常に対峙しないといけません。

 

 

意を決して
特定の株式を選んでも、
「それ」が果たして正しいかどうかは、
すぐには分からないわけです。

 

(それそのものもプレッシャーになる?)

 

 

この重圧に耐えかねて、
投資信託にシフトされた気持ちはよーく分かります。

 

そもそも、
広く深く分散された投資信託なら、

「正しいモノを選ばないといけない」という負荷から解放されますから。

 

(例えば、
全世界株式インデックスファンドを通じて
2800銘柄の世界中の株式を持っていれば、
正しいモノもそれなりの割合で入っています。

 

 

 

 

 

ところが、
無事、投資のスタイルを
「投資信託」にシフトさせても、

次のハードルが待っています。

 

〇 手数料が高い投信
〇 償還日を知らなかった
〇 毎月分配型がいいと言われて・・

 

 

ファンドの成績がそこそこ良いと
手数料の高さが、
目立って見えてきません。

しかし、
運用管理費用というコストは、

長くファンドを持ち続ける月日を通じて、
ボディーブローのように効いてきます。

 

ファンドの価値が増した、その伸びしろの「大きさ」を100とすると、

あなたは金融機関と自分の
「分け前」の按分が、

 

〇 金融機関40:自分60とかでもOKですか。

それとも、
〇 金融機関10:自分90を目指しますか?

 

『継続コスト』を考えるとはそういうことです。

 

 

 

 

 

償還日もトリッキーです。

そもそも
投資信託が終わる日がなければ、
すべてのファンドが信託期間「無期限」になるはず。

 

 

運用期間2034年8月12日まで。
と指定しているのは、
長期投資を謳う投資信託の作り手が、
「うちは長期では続けませんが。」と自ら宣言しているようなもの。

 

 

最後の毎月分配型のファンドも、

定期預金の利率を想起させながら、
団塊世代用に作られた亜流の投資信託なのです。

 

 

すぐに(かつ)定期的に
「お小遣い」(インカム)が欲しいというのは、
人間の本源な欲ですから・・。

 

 

ある意味、
投資に慣れる過程で、あなたがミスしたり失敗したりするのは「当然」なのかもしれません。

 

金融機関は、
そして投資商品の大半は、

あなたの「本源の欲」に訴えかけるのが得意ですから。

 

そして長期投資とは、その本源の欲をうまく飼い慣らすプロセスでもあるのです。

 

 

 

 

 

ただ、毎月分配型の真逆として、

例えば
分配金を出さない低コストのファンドを、
毎月数万円ずつ、
コツコツ積み立てるだけなんて、

なんだかもどかしいですね。

 

地味ですし。

あまり面白みもないですし。

 

 

 

上記は、
今まで積んできた投資信託を全部売って、
ワンルームマンションでも買ったほうがいいのではないか? という発露そのもの。

 

(気持ちはよーく分かります。)

 

賃料収入が入るし、
なにせ不動産はインフレに強いし。

 

「ワンルームマンション」という言葉はひとつの象徴です。

 

要は、
より大きな(分かりやすい)資産に乗り換えたい。という願望なのでしょう。

 

 

心情は分からないではないですが、

結局のところ、

華やかな『二重跳び』ができるようになるためには、
地味で単調な「一重跳び」を続けるしかないのです。

 

 

 

 

わたしもそうでしたが、
投資におけるミスや失敗は誰もが経験することです。

 

大切なことはそこから『学び』を得ることができるかどうか。

 

 

先は長いです。

失敗は必ず実りあるレッスンとなります。
そのためにも投資を続けましょう!

 

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