資産形成の決め手は『生涯投資元本』をUPさせること
2023年8月5日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
あなたが稀代のリスクテイカーではなく、
なるだけ「リスク」を散らせて、
低コストに拘り、
長期で我慢強く投資を続けていくタイプなら、
資産形成のカギを握るのは
意外な「要素」かもしれません。
佐藤さん「どのファンドがいいですか?」
— カン・チュンド@インデックス投資アドバイザー🙋♂️ (@4649kang) July 29, 2023
鈴木さん「ポートフォリオはどう組むべき?」
田中さん「入金力を上げるにはどうすればよいですか?」
実は、資産形成の核心を突く質問は田中さんなのです🙂
ハイ。
いかに効果的に
「生涯投資元本」を積み上げられるかが(本当は)もっとも重要なのです。
積み上げられる投資資金の全てのことです。
あなたの『Life Time』=人生時間 で考えてみましょう。
結論から言えば、
一定の期間内に『資金』を積み上げてしまう(ある程度の)勇気が必要です。
今年40歳の水田さん(仮名)!
水田さんは65歳でリタイアする予定。
65歳以降も(もちろん資産運用は続きますが、)
65歳を迎えると、
もう投資資金を入れることはなくなり、
逆に投資資金を取り崩す「モード」に入っていきます。
2023年に40歳の水田さんは、
20代や30代は運用を考える余裕がありませんでした。
仕事に追われる毎日でしたし、
お金に関する知識もなかったですし、
(ロールモデル)が見当たらなかったのです。
あっ、別に
水田さんは浪費家ではありません。
逆に倹約家で、
これまで手取り収入の「2割」は貯金してきました。
(預貯金がナント2040万円ほどあります)
さて、40歳になった今、
貯金のうちの50%は
毎月「つみたて投資」に回していこうと思っています。
少しだけ一緒に『算数』してみませんか?
大学を出てから65歳でリタイアするまで、
水田さんの平均の手取り年収が
600万円(賞与含む)としましょう。
<これが、水田さんの生涯の手取り収入>
そのうち恒常的に
「2割」のお金を残せた(貯金)としましょう。
計算すると・・ 5040万円!
仮に、ですが
社会人になってすぐ、
毎月残るお金のうち、
50%を「貯金」
50%を「つみたて投資」に振り分けていたら、
トータルの投資元本(生涯・投資元本)として、
元本↑ですよ。
もちろん、40歳の橋本さんは今後
毎月残るお金の半分は
愚直に「つみたて投資」に回すでしょうが、
それでもトータルの投資元本は?
600万円×20%×50%×25年間
= 1500万円 にしかなりません。
<ここからが本題!>
水田さん(40歳)の最大の課題は、
半分の「1020万円」を
投資に回せるかどうかにあるのです。
もう一度『全体図』の提示ですよ。
橋本さん(40歳)5040万円
⇒ これが65歳までで手元に残せるお金(収入の2割)
うち、
50%の2520万円を、
すべて「投資」に回せていたわけです、
もし、
社会人になってすぐ
「つみたて投資」を始めていれば・・。
でも、過ぎ去った過去は取り戻せません。
これから先、
橋本さんが1500万円だけでなく、
効果的に「投資」に回せるかどうかで、資産形成の成果は大きく変わってきます。
なぜなら、投資の成果は
投資元本 × 利回り × 投資期間 だからです。
わたしが水田さんなら、
(ざっくりならして1000万円で考えますが、)
毎月の『純粋なつみたて』とは別に、
25万円×40か月 のように、
純粋なつみたてと合わせて、
生涯の投資元本を積み増すことに専念するでしょう。
これこそ、水田さんにとってもっとも重要なこと!
「でも今、米国のS&P500指数のPER(株価収益率)は25倍を超えているよ」
「もう少し待ってマーケットが下がってから、
拡大つみたてを始めたほうがよくないですか?」
上記お気持ちは分からなくはないですが、
でも万一、あと4年経っても米国株式がいうほど下がらなかったら?
『生涯・投資元本』を積み増す機会を逸してしまうことになります。
@資産運用の公式
投資元本 × 利回り × 投資期間 にならえば、
約1000万円の元本を『拡大つみたて』で投入して、
その資金を運用し続けられる「投資の期間」が、
(決断が遅くなれればなるほど、)短くなってしまうのです。
万一、1000万円分を「拡大つみたて」したあとに
暴落がやって来たとしても、
すなわち年間60万円×25年(=1500万円分)は粛々と続いているわけです。
以上、【生涯の投資元本】という概念を持てば、
あなたのお金回りの全体図がよりクリアに見渡せるようになるというお話でした。
カテゴリ:投資の発想法