わたしのFP修行

わたしの仕事(FP)が消滅する5つの事態とは?

2023年5月15日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

ちょっとうがった見方をしてみましょう。

弁護士の人って?

「トラブル」「お悩み」がビジネスの種です。

 

実はわたしもそうなのです・・ハイ。

 

 

投資に関する「お悩み」「トラブル」に対して、具体的な処方箋を提供することで、フィー(料金)をいただいているわけですから。

 

 

もちろん、開業当時(23年前)と同じく、

投資全般について
『ボタンの掛け違い』をしてしまっている人は実にたくさんおられて、

「こんな状態をなくさないと!」
という思いでこの仕事を続けています。

 

が、

 

仮に、
本当に、


投資に関する「お悩み」「トラブル」がきれいさっぱりなくなってしまうって、いったいどのような状況を指すのでしょうか? 

 

わたしなりに考えてみました。

 

 

 

 

 

1.日本では成人(18歳)したら自動的にマネー口座が開かれ、その中に自動的に「証券口座」が内包されている

 

この、
自動的に、
という部分がたいへん重要。

 

成人すると同時に
証券口座が日常にやってきて、
自動的にログインIDも付与されて、

 

身近なインフラとして「もう、そこに在る」という状況が出来る。

 

そうすれば、若い時分から自然に投資に慣れ、投資のトラブルを少なくすることが出来るようになるのでは?

 

(文字通り「ワンタップ」で
給与から投資信託へのつみたて設定が出来るようなイメージです。)

 

 

 

 

 

 

2.身近な人がすでに投資をやっている

 

物心ついたときから、
両親はフツーに「投資」をしていて、
投資信託の名前や金利の話がフツーに聞こえてきて、

 

学校でもその種のことをフツーに教えていて、また就職してからも、身近に周りの人が「投資」をしていて、

昼休みには、
(他のトピックと同様)「投資」について、世間話的な情報があれこれ交換されている・・。

 

こういう状況になれば、
投資は『日常事』になり、投資に関する『集合知』が、知らず知らずのうちに積み上がることになります。

 

 

3.iDeCoもNISAも統合され、
『国民・税制優遇口座』に!

 

1.の
自動的に「証券口座」が入ってくる、
の続きですが、

 

「銀行の口座」「証券の口座」でも、
優先順位第1位として、
まず『国民・税制優遇口座』が勧められることになります。

 

この「国民・税制優口座」は
iDeCoとNISAが統合され、強化されたもので、

 

・月の最低の掛け金は1000円から
・掛け金は全額所得控除

・投資信託の商品ラインナップは
通常の証券口座(特定口座)と同じである。

 

もちろん、

・将来の利益に対しても非課税
・掛け金の限度額は例えば 月20万円(年240万円)!

 

 

 

 

仮に、
iDeCo、NISAが統合された
国民・税制優遇口座を「MIRAI」としましょう。

 

 

上記のような状況が実現すれば、

これから投資を始める人は
ほぼ100%「MIRAI」から始めることになり、

 

「MIRAI」という言葉は、

居酒屋でも銭湯でも、
バスを待っている停留所でも、
多くの日本人が日常の中でフツーに交わす『言葉』になるでしょう。

 

 

 

4.生成AIが進化して、
最先端の、網羅的な金融・投資情報を提供すると共に、

あなたという投資家に最適化して、
パーソナライズされた『投資アドバイス』を継続的に提供することが可能になる



ここが「本丸」でしょう。

 

今、マイクロソフトとグーグルが
生成AIの主導権を巡って、熾烈な競争を繰り広げています。

生成AI利用者の人口はすぐに5億人、10億人にも達するでしょうから、
AIそのものの性能は、
指数関数的によくなっていきます。

 

 

あなたがAIに「個人情報」を提供することにYESであれば、

 

あなたのマネー状況に最適化した
AIファイナンシャルプランナーは、
(ほんとうに)そう遠くないうちに出現する可能性があります。

 

 

 

もちろん、そこまで待たなくても、

たとえば包括的な金銭教育、投資教育コンテンツが、
NHKの「Eテレ」などで繰り返し視聴可能になれば、

 

基礎的な金銭教育、ファイナンシャルプランニングの概念から、マネー用語、公的年金をはじめとした社会保障制度のしくみ、

投資信託の種類、株式市場の成り立ち、
ポートフォリオ(資産配分)の概念に至るまで、

 

 

 

 

何十、何百というカリキュラムを「公共財」として利用することが可能になるわけです。

(もちろんNHKはこの全コンテンツをYouTubeでも公開します。)

 

また、中学、高校、大学でも、
これら金融・投資カリキュラムの『基礎部分』を履修することが義務付けられます。

 

そうすれば、投資詐欺なども激減し、

このような環境下で中学、高校、大学、社会人となる若い世代は、投資という行いを「自分ごと」として認識し、それを自然に取り込んでいくのではないでしょうか。

 

 

5.新たなカルチャーの出現
投資を行うのは「がめついこと」でも「恥ずかしい」ことでもなく、個人の暮らしを充実させるひとつの『手段』である。
また、社会的意義を持った『格好いいこと』という、新たなカルチャーが醸成され、日本という社会の性質が(良い意味で)変容する

 

 

ここまで来れば、
わたしのような者の仕事はあらかた無くなることでしょう。

1~5の「状況」を想定しながら、わたしは引き続き、この仕事に尽力してまいります。

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