NISA活用法

特定口座からシンNISAへの『乗り換え』をどうする?(ファンド定期売却サービスとファンド積立サービスの同時使用もアリ)

2023年4月25日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

さて、シンNISAのことです。

 

すでに特定口座で
それなりのファンド資産を有しているあなたは、

どうやってシンNISAに
「乗り換え」を実施しようか悩んでいるかもしれません。

 

先月、こちらの記事では、

基本、1年ごとに『一括で』
『エイヤー』と、

特定口座 ⇒ シンNISAへの「乗り換え」を実施する方法について述べました。

 

例えば24年1月4日
特定口座内のファンド4本を売って、

24年1月4日同じ日に、

シンNISA口座内で『オルカン』ないし
『楽天インデックスバランスファンド』などを買い付けるイメージです。

 

 

タイムラグがない『乗り換え』を目指す理由は?

 

同じ資産価値の状態で、
特定口座 ⇒ シンNISAへ資金を移動させたいためです。

 

 

 

 

私たちが避けたいのは、

特定口座のファンドを安く売って、
シンNISAのファンドを高く買ってしまうこと・・。

 

これを避けるために、

わざわざ
同じ日付で『売る』『買う』を実行するわけです。

 

(そのために、
シンNISA内での買い付けの際は、

一時的に自らの預金を借りてきて、
ファンド売却(特定口座)と同じ日に購入を行います。)

 

 

当クリニックではこれを
『一括乗り換え』と呼びます。

 

 

 

 

ただし厳密に言いますと、

シンNISA口座内で
「360万円分」一括でファンドが買えるわけではありません。

 

シンNISAは
「つみたて投資枠」と
「成長投資枠」の2枠から成りますが、

 

「つみたて投資枠」では
年2回以上に分けて
投資を実行することが義務付けられるためです。

 

つまり、年に「360万円分」買い付けるといっても、

 

実際には、

『シンNISA』で
まとまった資金を用いて、
(360万円の投資枠をフルで活用する場合)

1つのファンドを買い付けるイメージは以下のようになります。

 

 

「成長投資枠」      240万円
「つみたて投資枠」    60万円    60万円

 

 

 

 

 

また、これは個人差があるでしょうが、

200万円とか300万円とかの金額ベースで、
ファンドを一度に売却することや、
ファンドを一度に買い付けることに

「抵抗」を感じる人もおられるでしょう。

 

 

※これらの行為は『非日常的な行い』となり、
あなたがこれまで続けてきた、定時定額の「つみたて投資」とはリズムが異なるため。

 

 

だったら?

 

 

だったら、
『一括乗り換え』にこだわり過ぎず、

『定時定額・乗り換え』
選択肢として考慮してよいのではないでしょうか。

 

定時定額乗り換え?

 

はい、

やり方は至極シンプルです。

 

 

 

 

特定口座の、
例えば4つのファンドを、
「投資信託定期売却サービス」を用いて、

2024年1月から
毎月『一定額』で解約していきます。

 

そのいっぽう
シンNISA口座では、

『オルカン』ないし
『楽天インデックスバランスファンド』などのファンドを、「投資信託積立サービス」を用いて、

2024年1月から毎月『一定額』積み立てていきます。

 

(たとえば毎月30万円
『オルカン』を積立設定すれば年360万円になります)

 

 

現在ネット証券では、
SBI証券と楽天証券が
「投資信託定期売却サービス」を実施しています。

 

 

どちらかのネット証券に口座をお持ちであれば、シンNISA口座も同じ証券会社で揃えて、

 

『特定口座』ファンド群・・  定期売却サービス
『シンNISA口座』ファンド1本化・・自動積立サービス

 

をうまく活用することで、

 

 

 

 

 

あなたの代わりに
しくみがファンドの売却、ファンドの買い付けを行い、『乗り換え作業』をよりスムーズに行ってくれます。

 

 

ただし、一つ注意すべき点があります。

 

〇 ファンド定期売却サービスと、
〇 ファンド自動積立サービスは、

同じ投資信託で
実施することは出来ない点です。

 

 

言い方を換えますと、

ファンド定期売却サービスと
ファンド積立サービスの同時使用は、

特定口座で売っていくファンドと、
シンNISAで積み立てていくファンドが「異なる場合」に有効であるということです。

 

 

 

 

わたしは実際、
「異なるケース」が多いと推察します。

 

シンNISAという仕組みの、
(意外な)ニーズは、

 

あなたの、多少散らかった、8本とか13本の投資信託を、スッキリさせるということなのです。

 

 

これまで雑多に買い重ねてきたファンド群を、

究極の分散型ファンドと呼べる『1本』に集約させる・・、その絶好の機会を提供してくれるのが他ならぬ「シンNISA口座」なのです。

 

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