ハーフ・アンド・ハーフの資産管理法(貯金と投資の「比率」を整える)
2023年4月9日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
今日は
毎月残るお金と、まとまったお金の
「貯金」:「投資」の比率のお話をしましょう。
ツイッターを流し見していると、
資産額が1000万円になった、
2000万円に到達した等のツイートを見かけます。
でも、みんな最初は、
毎月の収入の中から、
コツコツ数万円単位で積立を開始しているわけです。
資産家の子どもでもない限り、まとまった資産(ストック)を築く唯一の道は?
ひたすら毎月お金を残すこと。
即ち、プラスのフローを繰り返すことにあります。
毎日毎月の生活の中身が、
あなたのマネー習慣を形作っているわけです。
小さな貯蓄(小さな投資)を積み重ねることで、
まとまった資産(ストック)に辿り着く・・。
まだまだビギナーの頃は、
毎月残るお金の中で、
少しでも積立投資に回そうと努め、
結果、毎月ベースでの
「貯金」と「投資」の比率が形成されていくわけで。
さあ、頑張ってあなたはコツコツ投資を続けてきましたよ。
しばらく経つと、
長い人生の中でも、
〇 もっともお金が貯まりやすく、
〇 かつ、もっともリスクを取りやすい5年~10年というものに遭遇することになるかもしれません。
そこで思い切ってリスクテイクをした結果、毎月ベースでの「貯金」と「投資」の比率が3:7とか、2:8の時期が訪れる可能性があります。
上記のような、
フローからの懸命の積み上げの結果、
投資に回している資産(リスク資産)の比率が段々と高くなるわけです。
このように、
毎月残るお金と、まとまったお金の
「貯金」と「投資」の比率は、互いに影響を及ぼし合っています。
言い方を変えれば、
資産管理では
ふたつの『物差し』を持つ必要があるのです。
それは、
2.まとまったお金の中での「貯金」と「投資」の比率
です。
2.で、貯金:投資=5:5 を保ちたければ?
また、投資ビギナーのあなたにとっては、
2.で、貯金:投資=5:5 に辿り着くためには、
貯金:投資=『2:8』のようなアグレッシブさを保ち、
『具体例』を挙げてみましょう。
斎藤さん(39歳・仮名)は
すでに7年間つみたて投資を続けています。
斎藤さんはまとまったお金ベースでようやく、
「貯金」:「投資」= 6:4という比率までこぎつけました。
(「拡大つみたて」も実施済み。)
今、毎月残るお金では、
「貯金」:「投資」= 2:8の比率で
つみたて投資を続けています。
毎月残るお金『2:8』を通じて、
斎藤さんのまとまったお金における「貯金」:「投資」の比率も、
少しずつ『6:4』からズレて、『5:5』に近づいていきます。
もし、それでもOKであれば今の状態を続けますし、
まとまったお金の「貯金」:「投資」の比率『6:4』を、自分に合った骨太比率と感じているなら、
『2:8』から『6:4』に修正する必要があるでしょう。
もちろん、
誰にも普遍的に正しい
「貯金」:「投資」比率 が
そのあたりに転がっているわけではありません。
あなたの年齢、
年間の貯蓄率、
目標としている資産額、
あるいは様々な個人的属性によって、
適切な『比率』は変わってくるでしょう。
しかし、
ひとつの「通過点」として、
あるいは「具体的指標のひとつ」として、
私は、まとまったお金の「貯金」:「投資」比率 = 5:5 をお勧めします。
(個人的に『ハーフ・アンド・ハーフ』と呼んでいます。)
上記は、30代のあなたには
幾分「物足りなさ」を感じるかもしれません。
が、『5:5』に辿り着くのにも労力は要るわけです(もっとリスクを取れるようであれば、投資の比率を高めてもよいでしょう。)
逆に60歳間近の人は、意識して貯金の比率を高め、『5:5』に落ち着かせる必要があります。なぜなら、リタイアは目の前に迫っているためです。
マネー管理のコツは至極シンプル。
そしてその『適正比率』は、長い現役時代の中で何度も変遷してよいのです。
(繰り返しですが、最初はみな1万円、2万円の積立からスタートしているのですよ。)
カテゴリ:投資の発想法