投資家の感情リスク

金融の荷物、重たいわ!

2023年4月8日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

お金を増やす目的のために、
個別株も、外貨建て保険も、投資信託も保有してしまう人が意外と多いです。

すると、金融商品の「本数」は自然と多くなってしまいます。

 

中には、

 

「複雑で、さまざまな形の金融商品を多く持っていること」=「上級の投資家」であるというバイアスをお持ちの人がいるかもしれません。

 

ホントはそんなことはないのですが・・。

 

 

 

 

そもそも、
『たくさんのモノを持つ。』というメカニズムはどこからやって来るのでしょう?

 

日々の暮らしに(ちょっと)飛躍してもいいですか。

 

 

私たちは、生活用品から衣服から
こまごまとした雑貨、キッチン周りの品々まで、さまざまなモノに接しています。

 

「この道具は、もしかすると必要になるかも。」
「この商品は、最近発売されたもので、自分の暮らしに生かせるかも。」

 

 

 

 

そんな動機が重なると、
『足し算』の思考でリビングもダイニングもたちまちモノで溢れます。

 

また昨今は、情報というモノも注目を集めます。

 

「これも必要だし。」
「あのアプリも持ってて損はないし。」が重なると、

スマホ、パソコンの中はもうモノ(情報)で溢れかえります。

 

※しかも情報はかさばらないので、際限なく入手してしまう傾向があります。

 

 

 

 

 

「これも必要かも。」
「あれも持ってて損はないし。」

というふうに、

私たちはモノ(含む情報)を増やすことを基本『善』と捉えています。

 

たしかに、
モノの所有は知的好奇心と関係しますし、

たくさんのモノ(情報含む)に囲まれることが、人の豊かさの象徴であると多くの人が信じています。

 

が、ホントにそうなのでしょうか。

 

 

これは
わたしが年を取ったことと関係しているかもしれませんが、

 

あまりにモノ(荷物)が多すぎると、
それらに接し、対応することに「時間」と「エネルギー」を取られてしまい、
なかなか『自分』に辿り着けないリスクも増すと感じます。

 

 

・・自分に辿り着けない?

ハイ。

 

 

先ほど、

「この道具は、もしかすると必要になるかも。」
「この商品は、最近発売されたもので、自分の暮らしに生かせるかも。」

という言い方をしました。

 

 

 

 

「道具」とか「商品」という観点で捉えると、

個別株式も外貨建て保険も投資信託も、
みなお金を増やすための『道具』であり、同じカテゴリーに当てはまります。

 

判断基準
『お金を増やすための道具』と捉えると、
なにしろ「間口」が広いですから、

 

 

「こちらも悪くなさそう・・」
「あっちも取りあえずOKなのでは?」という思考が働いて、
どんどん『足し算』が加速するのです。

 

 

 

例えば・・・、
個別株を11種保有し、外貨保険を2本、変額保険を2本、投資信託を19本、ETFを6本保有することになってしまえば、
それらを「認知」し、情報として「吸収」するだけで、もうお腹いっぱいの状態になってしまわないでしょうか・・。

 

 

保有する金融商品群が、
いや、金融の荷物が重たくなってしまいます。

 

 

重たい荷物を抱え過ぎると、

もしかすると夜中に目が覚めてしまい、

「この金融荷物、重たいわ・・」と囁くことになりかねません・・。

 

 

本当は、

モノ(荷物)とは
あなたがあなたらしく暮らすために存在する「手段」であるはず。

 

 

 

 

 

 

多くの荷物を抱え込むことで(逆に)、

あなたは、あなた自身が見えなくなってしまうのです。

 

 

それが、台所用品であれ、
それが、アプリであれ、
それが、金融商品であれ、

あなたがそれを「持つか」「持たないか」の判断基準は、あなたの頭の中にあります。

 

こんな暮らしがしたい、
こういう考え方を尊重したい、

こういうテイストを持っていたい、
こう行きたいんだ・・という『主張』『考え』が固まって、

それが、あなたのポリシー(方針)となるわけです。

 

 

その『ポリシー』に合致するものだけを、
荷物として持つ。

 

 

合致しないものは、持ちません。

 

 

わたしはそうやって、
モノの8割以上を捨ててきました。

ホントの話なのですが、身軽になったと感じますし、「自分自身」と向き合うスペースが広くなったと実感しています。

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