技術革新が世代交代を促します
2023年3月25日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
ここは岡山。
倉敷市の郊外。
後ろには大きな田んぼが広がり、
前には畑と農家が点在しますが、
信号を待っている3人の女子高生はみなスマホを見ています。
私たちは時代の空気と、
そこにあるデバイス(道具)によって、
何を感じ、どう成長するかがまったく違ってくる生き物です。
17歳の女子高生が
仮に10年前の7歳の時から
スマホやタブレットに触れていたら、
彼女はまさに「息を吸うように」
最先端のIT機器と過ごしているわけです。
これってスゴイこと。
あなたはこんなこと考えたことありませんか?
「インターネット」による社会の変容がなかったら、若者は既存の支配層(年長者)に抑圧されたままで、今以上に息苦しい生活を強いられていたと思います。
最近『技術革新』が持つ意味について、
合点がいくようになりました。
経済的、社会的主導権を奪取するための「媒体」です。
(特に昨今はその傾向が顕著でしょう)
インターネットが
社会に組み込まれたおかげで、
リアルという既存のプラットフォームから脱し、
広告を手がける会社(サイバーエージェント)や、
商店街を手がける会社(楽天)や、
ミクシィや、メルカリや
ぐるなびや、価格.comなどの新興企業が次々と誕生しました。
社長の年齢もぐっと下がって、
転職組や新卒者が
若い会社にどんどん入社して、
以下のような新しい経済団体も
約11年前に発足しています。
『新経済連盟』
新経済連盟は以下のように自紹しています。
一般社団法人新経済連盟(新経連)は、デジタルを軸とした経済と社会の改革に向けて、個人や民間企業の力が最大限に発揮される環境の整備に取り組む、日本で最も新しい経済団体です。
デジタル社会の世を
経済という手綱で引っ張ろうという意欲を感じます。
(ところで、)わたしは先ほど、
ミクシィや、メルカリや
サイバーエージェントや楽天や価格.comと述べましたが、
ネット社会の進展を踏まえると、
わたしの感覚そのものもどこか「古臭さ」を帯びていると云えるかもしれません。
30代になって独立して、
ネットインフラの恩恵を全身に浴びて
なんとか生存してきたわたしも、
いつの間にか年を重ね(今年55歳)
年長者の部類に入ろうとしているわけです。
技術革新は、
波状的(かつ)加速度的に続くため、
それに付いていくのが「しんどく」なり始めているのでしょう。
この、ちょっと寂しい心境を、
為末大さんが
ツイッターで見事に表現してくれていました。
あまりにも世界が変化していく速度が早くなり、正直申し上げてついていけない感覚を持ち始めています。自覚したのが最近だっただけで、おそらく随分前からついていけてなかったのでしょう。今起きている変化は加速度的でしょうから、一度追いつけなくなると私の人生ではもう追いつけないと思います。
— Dai Tamesue 爲末大 (@daijapan) March 23, 2023
今回のWBCとChatGPTで感じたのは、老兵にとっての社会貢献は何もせずただ退場することなのかもしれないということです。変化が激しい時代ではどんなにアップデートを頑張っても、ネイティブには追いつけません。去らねばならない側としては大変悲しい気持ちになりますが
— Dai Tamesue 爲末大 (@daijapan) March 22, 2023
何度頷いたか分かりませんw
でも、これって
総体として見れば良いことだと思います。
むしろ日本の「デジタル社会」の進展は、
もっとスピードを早めるべきかもしれません。
そうしないと、
若者が経済的、社会的『主導権』を奪取できません。
際限なく執拗に追い求められるのは(間違いなく)若い力です。
株式市場のリターンを俯瞰しても、
『技術革新』がいつも
市場上昇の起爆剤となってきました。
異論があるのを承知で申し上げると、
連続的な技術革新と、
実際にそれらテクノロジーを用いて
若い人が社会経済の中心になるのを妨げているのは「高齢化」です。
人が長く生きることで、
人口構成に占める高齢者の割合が増すことで、
社会全体の活性化が妨げられる側面が(事実として)あるのではないでしょうか。
老兵にとっての社会貢献は
何もせずに退場すること。
為末さんのこの言葉が、脳内でリフレインします。
カテゴリ:経済よもやま話