100年ライフプラン, 投資家の感情リスク

人生はプランB、プランCくらいで行ければOKと思っておいたほうが気がラクです

2023年3月18日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

「人生」も「マーケット」も、
思いもかけないところで、思いもかけないことが起こるものです。

作家の池波正太郎さんは次のように仰います。

 

 

フム。

だから、市場も人生も、面白いのかもしれませんね。

 

これはあくまで私見ですが、わたしは「念ずれば夢は叶う」とか「努力は必ず報われる」とか、全然思わないほうです。

あなたはどうですか?

 

 

逆に、自分がなりたかったモノにはなれなかった。

でも『そこから』リアルな人生が始まると考えるほうです。

 

わたしが思うに、

人生の中身って実は
「プランB」とか「プランC」で出来ているのではないかと・・。

 

 

 

 

 

「こんなふうになりたい!」
「ワタシはこんな自分になるの!」が叶う。

それが「プランA」です。

 

 

〇 片思いだった子と両想いになれた。
〇 第一志望の学校に受かった。
〇 自分が希望した会社に入れた。
〇 もっとも自分が好きな分野が自分の職種になり、
かつその分野で世間的に認められるようになった。
〇 自身の憧れのイメージの人と一緒になり、
夢に描いたような環境(家・経済状況・友人関係)を手に入れた。

 

なーんて、
ほとんどありませんよねw

 

 

『現実』に起こるのは・・?

 

〇 片思いだった子とは何もなかった。
〇 第二(第三)志望の学校になんとか滑り込んだ。
〇 自分が希望した会社ではなく、
内定をもらった会社に入った。
〇 三度目の職種が、
偶然いちばん長く携わる分野(仕事)になった。
〇 腐れ縁を感じる友人たちと長年一緒にいる。

 

みたいな感じなのでは?

 

 

 

 

 

もしかすると、人は「思い通りにならなかったコト」の数だけオトナになるのではないでしょうか。

 

 

『経済的』に見て、もしもあなたが「プランA」にいるなら、それは素晴らしいことです。

 

収支が健全、資産もそこそこあって、
順風満帆なファイナンス状況であると云えるでしょう。

 

 

ところが、
お金の「浮き沈み」はある日突然やって来たりします。

 

これまで18年間、お金の「うまく行かないパターン」がたまたま現れなかっただけかもしれません。

 

突然変異が起こったときに、

「お金のプランB」「お金のプランC」に
柔軟に切り替えが出来るか否かって意外に重要です。

 

 

たとえば毎月の支出。

 

仮に収入が2割カット、3割カットになっちゃったら、「削るところがあるとすれば、ココからかな?」と、日頃から支出のイメージが出来ていますか?

 

 

 

 

 

「マネーのプランB」移行する必要が仮に生じたとしましょう。

 

具体的には住まう場所を変え、

乗り物を替え、食べ物、飲み物を換え、その他さまざまな出費について、一部を換えたり、止めたりする。

(つみたて投資を行っている人は、
つみたて金額を下げる、あるいはつみたての休止を余儀なくされるかもしれません)

 

 

仮に「プランB」「プランC」に移り、さまざまな支出の変更を余儀なくされても、「まあまあ、それも人生じゃないの?」と、能天気に思えるかどうか。

 

 

よくよく考えてみますと、人生の突然の【プラン変更】も、株式市場のそれも、似通っています。

 

 

運用資産の「浮き沈み」はある日突然やって来ます。

 

私たちは総じて「お金の増え方がうまく行くパターン」を思い描いていますが、実はマーケットとは不確実性の塊です。

 

 

 

 

現実の進行はすべての予想を裏切る。

 

と池波先生は仰いましたが、「お金の増え方がうまく行かないパターン」は、本当に突如現れてきたりするのです。

 

 

そうしたときに、お金の増え方が「プランB」や「プランC」になってしまっても、「まあ、それも資産運用の現実じゃない?」と、能天気に構えることが出来るかどうか。

 

 

ここが長く投資を続けられるか否かの境目になるでしょう。

 

 

人生そのものに話を戻しますと、「プランA」が崩れたあとの、別のプランへの転がり方そのものに(実は)面白みが隠されているかもしれないわけで・・。

 


わたしは若い時に、経済的に厳しい時期を経験しておくことには「意味がある」と考えます。

なぜなら不意に訪れる「プラン変更」に対応がしやすくなるためです。

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