もっともスマホに収まりやすいサービスは『金融』です
2023年3月15日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
ミネラルウォーターはスマホから注文出来ます。
しかし、実際には「宅配便」で運んでもらわないといけません。
『大型重機』もネット上で購入可能かもしれませんが、実際は大きなトレーラーで運んでもらう必要があります。
※ただし実物不動産や金・貴金属は除く。
金融サービスほど「スマホ」との相性が良い業種もないのでは?
これまでは、
保険、銀行、証券、信託、不動産などと
業態別で「会社」が分かれていて、
それぞれ業態別で違った名前の「実店舗」があって、
しかもそれらのサービスは総じて、
今日のテクノロジーから二歩も三歩も遅れてしまっているような状態でした。
あなたは思ったことないですか?
「万一に備える」と
「お金を増やす」が、
個人の家計(毎月)ベースで見れば、
「毎月のお金」をどう振り分けるかは結局のところ、
〇「消費(生活費)」と、
〇「貯める」と
〇「万一に備える」と、
〇「増やす」の、
【分捕り合戦】であるわけです。(しかも熾烈な!)
たとえば『マネーフォワード』は家計管理のベース部分、全体の「青写真」を提示、分析してくれますが、
「消費(生活費)」と
「貯める」と
「万一に備える」と
「増やす」の最適配分比率を『モデルケース』として示してくれたり、
あるいはライフネット生命などを買収して、「万一に備える」の商品をダイレクトに提供するまでには至っていません。
au(KDDI)です。
昨年9月時点で持ち株比率が18.35%になっています。
さまざまな「金融サービス」に進出しています。
じぶん銀行がそうですし、
最近ではauカブコム証券がそうですね。
またau自身が運用会社も作って
そこで組成されるファンドが
auの「iDeCo」にラインナップされていたりします。
(「住宅ローン」も「損害ほけん」もやっています)
携帯電話事業が頭打ちとなる中、
伸びしろが大きい『金融サービス』に進出する気持ちは分かるのですが、
それこそ既存の業態ごとで、
「あれもこれも」
取りあえずやれることはやっておこう、という様子が垣間見られます。
(いずれサービスの再構築が必要でしょう)
さて、これから「スマホ」の中で小さな革命が起こります。
そう、来月から電子マネーでの『給与受取り』が可能になるのです。
もちろんauグループは「au PAY」を擁しますが、頭一つ抜けているのが「PayPay」でしょう。
多くの人が自身の給与を電子マネー上で受け取り始めると、お金の概念は文字通り現金からデジタル(ネット上)に移行します。
『銀行口座』が中抜きの憂き目に遭う可能性が高まるでしょう。
お金を「増やす」の中でも、外貨預金、株式、債券、投資信託、ETF、REIT、暗号資産、実物不動産、金・貴金属などをワンストップで提供して欲しいもの。
また、スマホの金融サービス向上が実現した時、思わぬ波及効果が生じるかもしれません。
例えばワンストップサービスにおいて、一定のポイント数をクリアすれば、かつ一定残高以上の資産をキープすれば、投資信託の運用管理費用をゼロにしてくれるかもしれません。
ワンストップサービスでの情報をもとに、家計簿アプリ機能を向上させ、AIファイナンシャルプランナーがあなたの運用相談に乗ってくれるかもしれません。
PayPayの金融圏でいえば、実は「PayPay銀行」は過渡期の現象に過ぎず、PayPay自身が銀行そのものに変貌する日が来るでしょう。
金融サービスは100年に1度の『変革期』を迎えているのです。
カテゴリ:金融機関にモノ申す