リタイアメント・資産の取り崩し

リタイアを3年後に控えたあなた。投資信託の解約の「練習」をしておきましょう

2023年2月25日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

私たち投資家は心の内面で
「大胆さ」と「臆病さ」を同時に持ち合わせています。

 

たとえば投資について何も知らない状態で、
でも、誰かから商品の勧誘を熱心に受けたりして、

500万円くらいポーンと
「ひとつの金融商品」を
買ってしまう人もいます。

 

かと思えば、
毎月3万円の「つみたて投資」をスタートするまでに、

右に行って悩み、
左に行っては足踏みをし、
足かけ6年くらいかかったという人もいます。

 

 

 

どんなケースであれ、
最初からすんなり
「自分に合った投資」を見つけられるわけではないのです。

 

たとえば試行錯誤のすえ、
自分に合った投資スタイルを探し当て、
あとはひたすら運用資産を積み上げることに邁進してきたあなた。

 

それは素晴らしいこと!
よくここまで辿り着けましたね。

 

 

 

 

 

あなたはリスク資産に資金を投じることが
生活の中で目に見えないリズムとなっています。

 

ふだんは投資のことは気にしませんが、
3ヶ月に一回位、保有商品の価格をチェックしています。

また、1年に一度の『リ・バランス』のときには
育ってきた資産を眺めながら、
「よしよし」と独りごちたりすることもあります。

 

運用を始めて10年、15年も経てば、
それはもう確固としたひとつの『習慣』であり、

(大きなアップもダウンも経験済みですから)
これから先、なんら恐れることはないわけです、ただ『一点』を除いて・・。

 

 

えっ、カンさん。その一点って?

 

解約しながら、お金を使えるかどうか。です。

 

端的に言って、
お金をコツコツ貯め
お金を増やすことに長けてきた人ほど、

お金を使うのが不得手です。

 

 

具体的には「資産」を取り崩して、
それを使っていくことが、

言葉↑としては理解できても、
なかなか実行できないのです。

(ホントです!)

 

でも、それはある意味仕方がないことかもしれません。

「山登り」でいえば、 

 

 

 

 

これまでひたすら『登る』(お金をsaveする)ことに
注力してきたあなたが、

『定年退職』(頂上)を迎え、ベクトルが急に真逆になり、
今度は山を『下る』(お金をspendする)ことを強いられます。

 

この【切り換え】こそが、
ライフプランにおける難所なのです。

 

 

リタイアを3年後に控えたあなたは、
【お金に対する意識】を変換させなければいけません。

 

 

(もしかすると)あなたは、
お金を貯め、定期的に同じ投資信託を買って
資産を増やしていくことが 目的化 していませんか?

 

アブナイですよ、ダメですよ。

 

 

いろいろ悩んだ末に、
毎月3万円の「つみたて投資」をスタートさせた頃を思い出してみてください。

 

 

あなたはどのような理由で
資産運用を始めたのですか?

 

(ホントに思い出してみてください)

 


・・老後の生活の中で、気持ちに余裕を持って、お金を楽しく使うためですね?

 

 

 

 

資産運用のゴールとは?

保有する資産を少しずつ売却しながら、
そのお金を『楽しく使っていくこと』に他なりません。

 

あの世にお金は持っていけませんから。

 

とは言いながら、

誰しも、
日々の生活習慣を急に換えるなんて出来ません。

 

したがって
これは冗談ではなく、

リタイアを3年後に控えたあなたには、
試しに投資信託を解約してみることをお勧めします。

ファンド解約の「練習」です!

 

 

できれば、10万円~20万円以上が望ましいでしょう。

投資信託を売る練習をし、
解約したお金を実際のコト、モノに用いるのです。

そして資産を解約していくことが「間もなく日常になる」と自分に言い聞かせましょう。

 

抽象論では分かりにくいので、
具体的に書きます。

 

〇 子どもさんの大学費用の一部
〇 ソファを買い替える
〇 ご自宅の外壁を塗り替える費用の一部
〇 給湯器の取り換え費用
〇 クルマの買い替え
〇 ご家族で沖縄旅行!など

 

 

 

 

投資信託を前もって売却することに、

「そんなのあまり意味がないでしょ」「今までの努力が無駄になるのでは?」と抵抗感を示される人ほど、実はファンドの任意解約の必要性が高い人です。

 

試行錯誤しながら少しずつ、
(「運用」は続けるけれど)資産を「取り崩す」ことが日常になる姿に、慣れていく必要があるのです。 

 

そう、これは誰もが通る道なのです。

 

 

カテゴリ:リタイアメント・資産の取り崩し

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