個別株? 投資信託? 最も重要な投資先は(実は)あなた自身です
2023年2月4日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
ウォール・ストリート・ジャーナルに
「The Best Investment to make in 2023 is in Yourself」
『2023年、ベストな投資先はあなた自身』という記事が出ていました。
おそらくこの記事は、
先行きが不透明な時に、
―株式や債券に投資してもリターンを得るのが難しいと感じる時に―
「自分」という資産を見直そうという意図なのだと思います。
ところで、
(これは「そもそも論」なのですが、)
自分という資産への投資、
私たちの人生全般は、
自分 自身の健康
対人関係(社会)
お金 時間
という複数の『要素』が絡み合って、
ぐるぐる回りながら進むものです。
そもそも、
投資信託など有価証券への投資は
自身の健康が保たれ、
自分という資産を鍛え、
『収入』を継続的に得た結果、続けられるもの。
そうですよね?)
ですので、
金融資産への投資より何倍も重要であるはず。
上記WSJの記事では、
ボストンカレッジの法学部教授ダイアン・リングさんが、
自分自身への投資は「プロフェッショナル、パーソナル、ヘルス」の3つのカテゴリーがあると述べています。
プロフェッショナルへの投資とは?
ずばり『キャリア』そのものへの投資。
これから、
新しい技術や思考法や、
資格の習得に時間やエネルギーを費やすのは立派な投資でしょう。
(あなたの年収UPにつなげるためですから。)
インデックス投資のほうはなるだけ簡潔にして、
そこで生まれた「時間」や「エネルギー」の余裕を、キャリア・パスの充実に充てる。
これはとても効果的です。
少しだけ考えてみましょう。
投資の勉強の結果、仮にBファンドよりも「Cファンド」を選べたことで、結果リターンが1.5%増えたとしても、それは『15万円の収益増』に過ぎません。
それに対して、
月収が「3万円」、年収ベースで「36万円」増えるだけで、
かつその状態を5年間続けるだけで、
『180万円の収益UP』です。
一目瞭然ですね。
仕事からの収入が増えれば、
自然インデックス投資への「入金力」も増します(^^)
そのほうが効率的なのです。
そして、あなたが実践する投資が
インデックス投資なら、
それが出来ます。
誤解がないように申し上げると、
自分資産の充実のためには、
直接的な「キャリア」への投資だけでなく、
あなたの「健康」にも、
それから「対人関係」にも投資が必要でしょう。
さらに言えば、
「自身」という資産の充実のために内省する。これも大切な要素です。
内省するとは、シンプルに申し上げると、
たまには『哲学』しよう!です。
今年38歳の人も、
10年経てば48歳です。
好むと好まざるに関わらず、
「自分はなんで居るんだろう?」
「自分にできること、自分がやるべきことって一体何なのだろう?」を、夜中に目が覚めた時などに、やがて考えるようになります。
自分を知り、
自分の潜在可能性を見極める中で、
『自己使命感』を高める・・
己のフィロソフィーをきちんと整理して、体系化することが「あなた自身」(パーソナル)への投資となるでしょう。
ダイアン・リングさんが唱える、
「プロフェッショナル、パーソナル、ヘルス」という自身への投資は、
インデックス投資同様、時間がかかります。
投資信託への投資が、
地味で忍耐を伴う長期の習慣であるのと同様、
自分への投資もまた「長い道のり」であるのです。
〇 関連記事「インデックス投資の『効用』は意外なところに隠されている?」
カテゴリ:100年ライフプラン