お金に関しては『正反対』のパートナーを選ぶべき?(ウォール・ストリート・ジャーナルの記事より)
2023年1月26日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
あなたもわたしも
パートナーを探す際には、共通の価値観などを重んじて「その人」を選ぶ傾向があります。
これって大切ですね。
しかし、
ことお金に関しては
「違った考え」を持つパートナーが、
あなたのお金に対する態度を、
一変させてくれる可能性があることを
以下ウォール・ストリート・ジャーナルの記事は伝えています。
カップルの金銭的意思決定を研究しているインディアナ大学のマーケティング助教授、ジェニー・オルソン氏は、
「お金の管理スタイルについては、
正反対の者同士が引き合うケースがある。」と述べています。
オルソン教授はこう言います。
私たちは
お金に関する自身の厳格なルールを確認し、
バランスが取れている人に惹かれるのです。
バランス?
記事内では、
自分が節約に集中しすぎて、
人生を楽しむためのお金の使い方に十分注意を払っていないと感じているような人は、
時折の浪費をより快適に感じられるようなパートナーを探すのかもしれないと伝えています。
フム。
わたしの場合、まさにそうでした。
わたしは倹約が自然に染み付くようなタイプで、妻の存在がなければ、(楽しむ時は)思いっ切り楽しむ = どーんと思い切って支出する。が、なかなか出来ない性質なのだと思います。
そういう意味での『バランス感覚』ですね。
ミシガン大学のマーケティング教授で、夫婦の経済について研究しているスコット・リック氏は、
「浪費家と堅物家の夫婦は、その過程で互いに学び合いながら、中間点を見つけることができる」と述べている。
ウォール・ストリート・ジャーナルの記事が面白いのは、匿名ではなく実名で具体例が出てくるところ。
例えば、
テキサス州に住む33歳のプロダクトマネージャー、
クリステン・ジェームズさんが登場します。
クリステンさんは、
35歳の夫ベンさんと付き合い始めた当初、
二人の金銭感覚に違いがあることに気づきました。
ざっくり言うと・・、
何事もリスクを取るタイプ。
保守的なお金の管理を好むほう。
※ この場合、
『リスクを取る』という意味合いは「投資」に限りません。
広く機会を求めるということでもあります。
クリステンさんの場合、
ベンさんの考え方が良い影響を与えたようで、ご夫妻で話し合った結果、クリステンさんは転職に踏み切りました。
(テクノロジー業界に転職し、結果的に高い給料を得ることができました)
クリステンさんはこう言います。
「彼は、”君には今稼いでいる金額よりもはるかに多くの価値がある “と言って、もっとリスクを取っていろいろなことに挑戦するように背中を押してくれました」
もちろん女性のほうがよりリスクを取るタイプで、男性のほうが保守的なカップルも大勢おられます。
記事内の
心理療法の専門家のコメントが秀逸です。
金銭感覚の違いについて
コミュニケーションをとる夫婦は、最初は面倒に感じるかもしれないが、一緒に決断することができるようになる。
これは平たくいえば、
金銭感覚の違いがあることを肯定的に捉え、
1+1 が 2.5とか、2.6の相乗効果を生む可能性があるとの指摘なのです。
わたしの拙い経験で申し上げれば、
多くのカップルにおいて、
投資のリテラシー「あり」
投資のリテラシー「なし」
の初期形態が多いと感じます。
その際に重要なことが「ひとつ」。
それは、
いっぽうのパートナー
投資のリテラシー「あり」
他方のパートナー
投資のリテラシー「なし」
の状態は、
いっぽうのパートナー
登山に興味「あり」(じっさい時々山に登る)
他方のパートナー
登山に興味「なし」
と同じであると、
投資リテラシーがあるほうが、真摯に理解することではないでしょうか。
すなわち、
ゆっくりと時間をかけて、
自分が投資にたしなんでいる様子を、パートナーに見せてあげる。
これはゆっくりと時間をかけて、自分が登山にたしなみ、それを楽しんでいる様子を、パートナーに見せてあげるのと同じ。
(そしてほどよい時間が経過したあとで)ちょっとだけお金の生かし方について助言してあげる。
長くパートナーで居ることで、
お金の管理のしかた、
お金に対する価値観が似通ってくれば、
人生という旅を伴走するうえで大きな『味方』になってくれるはずです。
カテゴリ:100年ライフプラン, お金の摩訶不思議