インデックス投資全般

運用を開始した「楽天・全世界株式(除く米国)インデックス・ファンド」(愛称:楽天・VXUS)、どう使う?

2022年12月24日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

この4、5年で驚いたこと。

ひとつは「米国株式」
メジャーな投資対象として投資家の間で認知されたことです。

 

それに加え、
VTI(全米株式ETF)や、VOO(バンガードS&P500 ETF)、

インデックスファンドでいえば、
eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)や、

楽天・全米株式インデックス・ファンド(愛称:楽天VTI)を、最初に選んで投資を始める人が、格段に『増えている』という事実です。

 

 

 

 

ただ、
相談業務の中で「米国株式派」の人にお話を伺うと、

国・地域の分散的なところで『不安』を抱える人も、少なからずおられるようです。

 

つまり、

―心の持ち様としては「アメリカ人的」に、―

 

米国株式に加えて、
全世界株式(除く米国)のニーズも底堅くある、ということ。

 

そういう潜在ニーズを捉えた
楽天投信投資顧問(運用会社)はさすがです。

 

同社は12月22日に
「楽天・全世界株式(除く米国)インデックス・ファンド」の運用を開始しました。

 

 

 

 

当該インデックスファンドは、
「FTSEグローバル・オールキャップ(除く米国)インデックス」との連動を目指します。
(※円換算ベース)

あれ?

 

米国を除かない、
FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスって聞いたことあるぞ?」というあなたはお目が高いです。

 

(実は)FTSEグローバル・オールキャップ・インデックスとの連動を目指すのが・・、バンガードの全世界株式ETF(VT)です。

 

 

つまり・・、
「楽天・全世界株式(除く米国)インデックス・ファンド」の実質的な『投資対象』は、

『バンガードの全世界株式ETF』から、米国部分を除いた、

『バンガード トータルインターナショナル ストックETF』(VXUS)ということになります。

 

ですので、楽天・VXUSという愛称が付いています。

 

(ただし「楽天・全世界株式(除く米国)インデックス・ファンド」は運用管理費用をより引き下げるため、『Vanguard FTSE Developed Markets ETF』(VEA)にも投資を行っています。)

 

 

 

 

ところで、

アメリカを除いた『全世界株式の指数』って、どんな姿をしているのでしょう?

FTSEグローバル・オールキャップ(除く米国)インデックス
(FTSE Global All Cap ex US Index)

 

組み入れ国の「第一位」は?

 

日本です!

 

画像元:Vanguard Total International Stock ETF

 

しかし、

組み入れ上位10銘柄を見ると、
日本株式では『トヨタ』がランクインしているのみ・・。

 

 

 

画像元:楽天投信投資顧問

(FTSEグローバル・オールキャップ(除く米国)インデックスとの連動を目指す「バンガード・トータル・インターナショナル・ストックETFより」

 

ちょっと寂しいですね。

 

ところで、

「楽天・全世界株式(除く米国)インデックス・ファンド」は、めでたく「つみたてNISA」への採用が決まっています。

パチパチパチ!

 

ということは?

24年から始まる『シン・NISA』の「つみたて投資枠」へも採用されることになります。

 

 

 

 

仮にあなたが、
「米国株式」プラス「全世界株式(除く米国)」という組み合わせを構築されたいなら、

まずは無理せず、
8:2程度の『資産配分』を目指しましょう。

 

少し気が早いかもしれませんが、

 

『シン・NISA制度』
米国株式ファンドと、
全世界株式(除く米国)ファンドを積み立て、
米国株式 「8」
全世界株式(除く米国)「2」という『資産配分』を作り、

 

 

仮にその配分が1年後に、

米国株式 「8.5」
全世界株式(除く米国)「1.5」のようにズレたら、

『リ・バランス』をしてあげる必要があります。

 

『シン・NISA』では
ファンドを部分売却しても、その元本部分については投資の枠が翌年以降「復活」しますから、

 

年末を『リ・バランスの時期』に設定して、

上例の場合、

米国株式ファンドを「0.5」だけ売って、翌年、全世界株式(除く米国)ファンドを「0.5」だけ買い増ししてあげればよいのです。

 

 

 

 

米国株式ファンドと、
全世界株式(除く米国)ファンドを組み合わせて積み立てていくのであれば、

 

ワタシは自分で
資産配分の『維持作業』をコツコツ続けていくよ!

 

という気概が必要でしょう。

 

 

その後、時間をかけ
投資の経験値が上がる中で、

「ん? もしかするとワタシの資産配分も、
全世界株式インデックスと同じような配分に変えたほうがよいのでは?」と思うように(もし)なったならば、

 

「米国株式」
「全世界株式(除く米国)」の比率を、

『6:4程度』に変遷してもよいわけです。

「楽天・全世界株式(除く米国)インデックス・ファンド」、
意外に人気が出てくるのではないでしょうか・・。

カテゴリ:インデックス投資全般

おすすめの記事