2050年の日常風景を切り取り(これまでヒトが見たことがない「動態変化」がやって来ます)
2022年12月9日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
今、30代の人が『60代』になる時、
暮らしの中で見える風景は
一体どんなふうに変わっているのでしょうか?
死語になっているでしょう。
「えっ!?」
以下、2050年の人口ピラミッド(日本)です。
通勤(通学)する人は減少の一途を辿ります。
小田急電鉄や京阪電鉄は『複々線』を実現していますが、2050年には電車の線路(レール)は余っているのでは?
人類は、いや
生物界ははじめて、
『高齢者』が主人公の社会となるのです。
ウォール・ストリート・ジャーナルの記事
『2050年の高齢者、現在30歳の人の未来は』
経済学者や専門家は今日とは大きく異なるシニアの暮らしを予想
では、
次のように伝えています。
高齢消費者は、
その数が増えることや彼らの可処分所得を考えると、
多くの販促キャンペーンの標的として若い消費者に取って代わるはずだ、
(中略)
典型的なマーケティング戦略は、
若い消費者にアピールし、
彼らの長年にわたる忠誠心を確保することを目指す。
(中略)
一方、50歳の消費者は長寿のおかげでより魅力的なターゲットと化している。
「現在50歳の人をつかむことができれば、今後30年か40年、その人を引き留められる可能性がある」とホーディン氏は言う。
フム。
50歳をボトムとした
この種のマーケティングは、
すでに始まっていると云えます。
例えば、
桑田佳祐さんが登場し、
桑田さんの歌が流れるのでしょうか?
まさに「わたし」(54歳~)世代に、
若くて・多感だった時のことを思い出させ、
(季節は冬で寒いけれど、)
まだまだ元気! アクティブに行きましょう!
というメッセージを送っているわけです。
また、今は12月ですが、
アリオ倉敷というショッピングモールに行くと、
もう朝から晩まで
ワム!の「Last Christmas」(1984年)が流れています。
これも50~60代に当てたメッセージでは?
細かい話ですが、
高齢者が主人公になると、
シニアが多数派になれば、
同じ道を横断するのに、より時間がかかるためです。 ホントです。
上記ウォールストリートジャーナルの記事では、
高齢者医療がアメリカ最大のビジネス分野になるだろうと伝えています。
いわんや「日本」は、ですね。
20代の若者の関心が
恋やファッションにあったように、
シニアの関心は健康、医療となるわけです。
上記記事では、
医師で起業家でもあるビル・トーマス氏の言葉が紹介されています。
同氏は長生きを「究極のぜいたく品」として富裕層に売り込むアンチエイジング産業が大盛況を誇ると予測。
なるほど。
そして次の引用は、
ちょっと怖いです。。
2050年のアンチエイジングの権威たちは、
寿命を延ばす効果がほとんどない整形手術や医療サービスに「法外な報酬を要求するだろう」という。
アンチエイジングという産業は、
「健康でいたい」という、
いわばヒト最大の『欲望』を叶える分野なのかもしれません。
現在テレビCMを観ても、
健康食品、美容品、各種サプリなど、
もうアンチエイジングが花盛りです!
これがあと30年近くをかけて消費の『スターダム』にのし上がっていくのでしょうか。
はたまた、メタバース空間でシニアの豪華世界旅行、あるいは青春メモリアルツアーが人気を博すことになるのでしょうか。
もしかすると、
あるテレビ局の
2050年時点の「番組表」は
次のようになっているかもしれません。
(2050年 4月13日のテレビ欄)
9:00 訪問! あなたの町のデイケアセンター
11:30 簡単!シニアの健康料理
15:00 セカンドライフは旅とともに
19:00 ザ・病院ベストテン!
21:00 懐かしの平成☆歌謡曲オンパレード
ちょっと楽しく書き過ぎでしょうか?
いいえ、そんなことはありません。
『超高齢化社会』が訪れるからといって、過度に萎縮する必要はないのです。
以下、S&P500指数の業種別比率(2018年時点)ですが、
2050年には
ヘルスケア(Health Care)
テクノロジー(Technology)などの割合は、何割くらいになっているのでしょう。
今から楽しみです。
カテゴリ:経済よもやま話