わたしのFP修行

2011年にカウンセリングを受けられた小堺良介さん(仮名)。2013年のお手紙です。

2022年11月20日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

個人投資家は一人ひとり、
投資金額に対する耐性、
価格変動に対する許容性などがバラバラです。

 

投資を続けるプロセスの、
その中身もまさに十人十通りであり、

投資の「目標」にたどり着くまで
時間がかかる人もいれば、そうではない人もいます。

 

 

 

 

でも、

何もしないことに比べたら、
すべての行いには意味がある】わけですから、

胸いっぱい空気を吸って、
自分のペースで歩んでいけばよいのです。

 

【何もしないことに比べたら、
すべての行いには意味がある。】

これを英語で言うと、

 

「Anything is better than nothing」となります。

 

 

わたしは20年以上、
資産運用の相談業を続けていますが、

時が移ろっても
お客様の悩みの本質は
「そんなに変わらない」と実感します。

 

 

今でも印象に残っているお客様からのお便りがありまして、その一つが愛知県の小堺良介さん(仮名)からのメール(お手紙)です。

 

 

2013年にいただいたメールです。
(ご本人の承諾を得てご紹介させていただきます)

 

 

2011年のゴールデンウィークに
コンサルティング専科にて、
運用のアドバイスをしていた頂いた小堺良介です。

メールマガジン、ブログ等々はいつも拝見しております。

 

今回の記事は
自分が悩んでいる内容に近く、
返信のメールをさせていただくこととしました。

 

自分は2011年当時、運用のアドバイスもあって
「まとまったお金」については20回に分けて積み立てし、

それにプラスして「毎月ベースの積み立て」を行うこととして投資を始めました。

 

「毎月ベースの積み立て」については、
今も、何も気にせずに行うことができているのですが、

 

「まとまったお金」については
ある一定の期間に多めの金額を投入することになるため、

その時々の時勢状況が気になり、
現在は一旦様子を見てといったことにしています。

(お恥ずかしい限りです。)

 

 

 

 

今回の記事の言葉を使わせていただくと、

「投資に対して、
半信半疑なところがある一人なのだろう」という気はしています。

 

まとまったお金を入れた直後に
欧州危機等々の影響で

大暴落が起こってしまったらといったようなことを
考えてしまったりといったこともあったりします。

 

「投資に回す資金をもう少し増やしたい」
とは思っているのですが、
これから資金を増やすとなると、

 

 

●最近の株価上昇により
高値で購入してしまうことにならないか
●NYダウ平均を見ると
リーマンショック後からかなり高値となっており
今後遠くない時期に大きな下落があるのではないか
●ただ、物価が上がっていくとなると外貨建資産
(もちろんインデックスファンドでと思っていますが)を、
もう少し増やしていった方がよいのではないか
●「まとまったお金」をどういった時勢の時期でも
一定の短期間(1年から2年ぐらい)の間で
投資していくことで、
大きな損失になったりしないのだろうか。

 

などと考え、
堂々巡りを繰り返しているような状況です。

(ちょっと悲観的すぎるのかもしれませんが・・・)

 

 

※注 小堺さんにお便りをいただいた当時、
米国ダウ平均は約19000ドルでした。

 

 

 

 

 

その時々の時勢状況を気にせず、
淡々と積み立てをしていくことが大切なのは頭では分かっているつもりでも、

実際、行動となると
難しいものだと痛感しているところです。

 

 

ブログ記事を読ませていただいて、
少し気持ち的に落ち着いた感じはしています。

少しずつ「まとまったお金」を
「追加投資」していこうかどうかとは思っています。

 

投資した資金を実際に使うことになるのは
15年とか20年後ですから、

そこを考えればおそらく
今は割安なのだろうと思えばいいのかも知れないと思ったりもします。

 

投資をはじめてから2年程となり、
相談してみるのも良い機会なのではと思いメールをしました。

小堺良介

 

 

 

 

小堺さん、お便りありがとうございます!

 

〇 投資とはまさに
自身の「感情リスク」との戦いです。

 

おっしゃる通り、
「まとまったお金」を投資資金として投入していくことは、最大の難関だと思います。

 

ただ、

何もしないことに比べたら、
すべての行いには意味がある。】に従えば、

 

「まとまったお金」から、
たとえ少額でも、
投資の実行をしていくことが

【何もしない】よりはずっといいのだ、とご自分に言い聞かせましょう。

 

 

 

 

それこそ、1年2年という「期間」にこだわらず、

まとまったお金500万円を
「毎月ベースのお金」にバラす際に、

500万円 = 5万円 × 100ヶ月 で
毎月5万円ずつ投入していっても、

まったく投資に振り向けないよりは投資元本はうんと積み上がるわけです。

 

 

投資した資金を実際に使うことになるのは
15年とか20年後ですから、

 

そこを考えればおそらく
今は割安なのだろうと思えばいいのかも知れないと
思ったりもします。

 

ここ、↑ いいお言葉です。

 

まさに、
小堺さんが未来を見据え、

「長い時間軸の、投資の見取り図」をイメージしておられる証拠でしょう。

 

 

私たちはどうしても、
昨日、今日、明日の雑多なニュースに惑わされがちになります。

しかし、
物事の本質は
「大局」という名の絵図の中にあるのです。

 

兎にも角にも、小堺さん!

【何もしないことに比べたら、
すべての行いには意味がある】のですよ。

Anything is better than nothing

 

気持ちを楽にして、
自分のペースで投資という長い航海を続けてまいりましょう。

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