投資の発想法

女性が経済を変える、投資も変える?(ウォール・ストリート・ジャーナルの記事より)

2022年9月26日

こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。

もうすぐ季節の転換点です。

たとえば、
ベッドカバーを買い換えるのに
パートナーとニトリに行ったりします。

また、ご両親の誕生日に
「プレゼント何にしようか?」と
パートナー同士が一緒に考えたりもします。

 

しかし、投資に関してはどうでしょうか?

パートナー同士が「双方・協力」というより、

いっぽうが「ちょっと孤独に」
「細々行っている」ケースが未だ散見されます。

 

 

(家庭の中で)片方だけが
投資を考える状況は
どう見ても「偏り」が大きいですね。

 

 

本日は以下、
『ウォール・ストリート・ジャーナル』の記事のご紹介です。

 

 

 

 

2017年時点で夫と賃金が同水準、
もしくはこれを上回っている妻の割合は31%に達した。

 

2000年の25%、
1980年の13%からそれぞれ大幅に上昇している。

 

 

マクロで見た女性の『経済力』
年々高まっています。

しかし、お金の管理の仕方、
とくに資産運用の考え方でいうと、

女性らしい発想が、
まだまだ(世の中で)反映されていないと感じます。

 

 

 

 

誤解を恐れずに言いますと、

 

今の投資に対する考え方、方法論、
また投資の告知啓蒙の仕方なども、
「男性ドミネント」によって為された結果、と云えるのではないでしょうか。

 

 

『お金に対する態度』は
女性と男性で違います。

米国でも(もちろん日本でも)
男性より女性のほうが
まだ投資に馴染んでいないとすれば、

 

今ある投資の方法論は
決して完成形ではない。ということにはならないでしょうか?

 

 

 

 

WSJの記事から再び引用してみましょう。

 

バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチが
最近行った調査によると、

 

可処分所得が増えた場合の使途として、
女性は債務返済に回すとの割合が
41%だったのに対し、男性は36%だった。

 

一方で、
物の購入に充てると回答した女性は14%、
男性は19%だった。

 

この結果を踏まえると、
「女性はお金を使いすぎ」との固定概念は語弊があると言えそうだ。

 

 

まさにそう。

長年相談業務を続けていて、
女性のほうが男性より堅実志向であると感じます。

 

今の資産運用のやり方、
また資産管理のあり様に、

女性の考え方がまだまだ反映されていないとすれば、

 

これまでの『投資』という行いが(そもそも)

 

〇 かなり向こう見ずで
〇 冒険的な行いだったと云える可能性があるのでは?

 

 

 

 

換言すれば、

投資という行いはもっと、

〇 リスク分散型で
〇 積み上げ式で
〇 堅実かつ防御的な側面を、

強調することが可能なのではないでしょうか。

 

そのカギを握るのが、女性の投資行動なのです。

 

パートナーがともに
投資に関わることで、

特に男性は(女性から)
より「よい影響」を受ける可能性があります。

 

WSJの記事は
女性の投資姿勢について
興味深い記述をしています。

 

このような保守傾向は
女性の投資姿勢にも当てはまる。

 

これは高リスク・アクティブ戦略を
提供するファンドには打撃となり、


パッシブ戦略のファンドには追い風となるだろう。

 

わたしもそう思います。

 

もう一つ付け加えれば、
「一括投資」を推奨する金融機関には打撃となり、
「つみたて投資」を勧めるアドバイザーには追い風となる。のではないでしょうか。

 

記事内では、
女性の『賃金増加』によって
今後購買力の拡大はさらに続くだろうが、

消費癖が強いアメリカ人家庭に
「貯蓄」が広まっていく可能性についても言及しています。

 

より堅実で
より長期の軸で、
より貯蓄の延長的な投資のやり方が、今後開発・改良される『余地』は十分にありそうです(^^)

 

最後に、
楽天証券(2022年1月~5月)の、
『新規口座開設者』に占める女性の割合が ナント48%になったのだそう。

FPになって22年になりますが、
こんな数字を見たのは初めてでした。

(もちろん上記は 55%:45%程度になる可能性を秘めていると思います)

カテゴリ:投資の発想法

おすすめの記事