『不安産業』の先鋭隊は、言葉巧みに近づいてきます
2022年9月25日
こんにちは。
投資信託クリニックの カン・チュンド です。
資産運用という業種の裏側には、
わりと酷い「マーケティング」の手法があります。
この業界は
『不安産業』の一面を持つのです。
ふあん・・ふあん・・
この業界では
一般生活者の『不安』こそが商売のタネになるため、
株式にしろ
暗号資産にしろ
不動産投資にしろ、
投資信託の販売にしろ、
業界関係者は
人々の「不安」を煽ることに余念がありません。
彼ら/彼女らにとっては、
日本国が元気で、
毎年給与が伸びて、
金利もそこそこ高くて
預金にお金を入れておけば、まあまあ資産も増える。
という状態は正直「困る」わけです。
あなたがちょっと隙を見せると
『不安産業』の先鋭隊は、
(深刻な顔をしながら)あなたに囁くかもしれません。
少し前は「年金問題」でした。
「老後の2000万円問題」もクローズアップされましたね。
(もう年金はあてになりませんよ)
今は・・「インフレ」や「円安」ですね。
(日本の「円」が危ないですよ)
(これはわたしの予想ですが、
今後数年は『インフレ』という殺し文句が
不安産業業界の中で、もてはやされる可能性が「大」でしょう。)
※真実一路!
本当は、長期の時間スパンでは
株式は「インフレ」を克服してきた唯一とも云える資産なのです。
あるいは
「不安産業」の人たちは、
日本の将来について
日本国は破綻するかもしれない。と煽り立てます。
(この種の不安ネタは、もう20年以上の歴史を持つ「鉄板ネタ」!)
寄り道ですみません。浅井隆という人がいるのですが、この人はもう30年近く『不安産業』の先鋭隊として活躍されている人です。
そして実際、この20年の間に、
『不安』に乗せられた人たちは、
〇 香港HSBC銀行に預金口座を作りに行ったり、
〇 オフショアの海外ファンドを買ったり、
〇 金の延べ棒を5000万円相当買ったり、
〇 豪ドル建ての個人年金保険を買ったり、
〇 ニュージーランドの不動産を買ったり、
さまざまな形で『不安』に対処する行動に出ました。
でも、ココ、
よーく考えてみましょう。
『商品の購買』に向かっていますね。
そもそも「不安産業」の先鋭隊の目的は?
生活者の不安を増幅させ、
自分たちが提供する金融商品(含む不動産)を買ってもらう事にあるわけです。
この人たちはそもそも、
日本の財政破綻が実際に起きるか否かには興味がないわけで・・。
あなたもわたしも、一人の立派なオトナとして、
『不安産業』の先鋭隊の人たちの「シナリオ」を理解してあげないといけません。
そして(その脚本は理解しつつも、)
笑顔で笑って、
「ワタシは結構です。要りません。」と断言し返答してあげましょう。
それがオトナのたしなみというもの。
仮に先鋭隊が、
高インフレが10年は続きます。
1ドル200円を超える円安になるかもです。
と煽ってきたら、
ふつうに「あっ、ワタシはインデックス投資してますので。」と言ってスルーしてください。
また、
「財政破綻が起こり預金封鎖され、円は紙くずになります。」と真顔で言われたら、
「じゃあ群馬の山奥に農地を買います。野菜とお米は自分で育てないとね。」
と笑って返してください。
ほんとうに「財政破綻が起こり預金封鎖され、円が紙くずになれば、」
金融商品がどうだとか、
預金の金利がいくらか?とか、明日の飲み会どうしよう?とか、今日存在する経済社会の『常識基盤』そのものが通用しなくなります。
非常時の世の中がやってくるわけです。
もちろん、わたしも職業替えをしないといけません(笑)